コロポックルの手帳

20代後半,独身,モテない,男が好きなことを書く.

初めての海外一人旅 ミャンマー4 ~マンダレーでの愉快な年越し~

12月31日

6時頃 マンダレーバスターミナル着

夜行バスでマンダレーのバスターミナルに到着した.自分でもびっくりするぐらい熟睡していたため,目が覚めたのは最後の乗客がバスを降りるぐらいの時であった.寝ぼけけていて,また休憩かと思って外に出ると,外はもう明るくなっていた.肌寒い.バスを降りるとタクシーやらバイタクの運ちゃんに囲まれる.彼らが何を言っているかはわからないが,自分を乗せるために言い争っているようであった.勢いに負け,一人の運ちゃんについていく.自分はトゥクトゥクみたいなのを想像していたのだが,完全にバイタクであった.思わず,これに乗るの?みたいなリアクションをしてしまった.自分の中でバイクタクシーというのは全く初めての概念であった.タクシーじゃなくてバイクじゃんって思った.(素直な感想)

 

運ちゃんに昨日夜に予約したホテルの名前を言うが伝わらない.しょうがなく,スマホを見せたら,じっくり見たのち納得したように,”ムーンライトホテル”って言ったので,大丈夫そうだと判断した.彼は英語が話せない人であったが,数字だけは言えた.4000チャット.地球の歩き方に書いてある価格よりは3割ぐらい高いが,まぁいいだろう.おっちゃんはタナカを頬っぺたに塗っていた.ヤンゴンではあまり男でタナカを塗っている人がいなかったから,新鮮だった.”コリア?”って聞かれたので,ジャパンって答えておいた.おっちゃんの足元にバックを乗せ,バイタクに乗る.

 

若干霧がかかったような霞んだ通りを市街地を目指してバイクで疾走した.車の通りは少なく,すいすい進む.マンダレーの朝は寒い.それとノーヘル,初のバイクにけつの恐怖で体は震えていた.ただそれもしばらくすると慣れ,むしろ爽快に感じるようになった.ノーヘル,信号無視,自由だ!20分程乗ると,本日の宿のムーンライトホテルに到着した.

 

6時30分頃 ムーンライトホテル着

ムーンライトホテルに着いた.30分待って7時になるとチェックインできるとのことであったので,フロントで待つ.うんこするためにトイレだけ先に借りる.

 

7時 チェックイン

ゴールデンロックでは3人合同部屋,次の日は夜行バスであったので,久々の個室.シャワーを浴びたり,少し休憩したりして体制を整える.覚えていないが,次の写真の時間を考慮すると少し仮眠をとったかもしれない.どんだけ寝るんだ(笑).

 

8時半頃 ホテル発

荷物だけおいてホテルを出発.マンダレーの観光は基本,タクシーなどをチャーターして回るのが基本らしい.宿にバイク一日10000チャット程度との記載があったので,宿の人にそれを頼んだ.てっきり,バイタクのチャーターかと思っていたのだが,バイクのレンタルだった.ホテルの人は使い方を教えてくれるが,自分はさすがにバイクは乗れん(笑).スタッフに間違えちゃったって伝え,お金を返してもらう.しょうがないから地球の歩き方に書いてあったナイロンホテルを目指さなくてはいけないなと考えながらぶらぶらするが,まず王宮の堀周辺にたどり着く.

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マンダレーは王宮を中心に碁盤の目のような道路配置になっている.お濠の周りの道路には皇居ランナーならぬ王宮ランナーがいて,ここは本当にミャンマーなのかと苦笑いする.

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王宮が美しく,道路配置が整然としているためか,ヤンゴンと比較して上品な感じがした.東京と京都みたいなもんか.ただ,ヤンゴンマンダレー間は直線距離にて,約560㎞程度ある.これは東京で言うと,西に行った場合岡山,北にいた場合,青森ぐらいの距離があり,雰囲気が違うのは当然かと言われればそうであると思う.マンダレーヤンゴンの真北に位置しているので,東京青森間の寒暖差があると思うとやけに肌寒いことに納得できた.ちなみに緯度は沖縄の少し南.香港とほぼ同じぐらいである.旅行をしていると,都市の中での移動はよくするが,都市都市の移動は飛行機か,夜行バスに頼ってしまうせいで感覚が狂う.同じミャンマーでも相当離れているのだ.

 

王宮周りの道路を歩いていると,100mぐらい先から手を振って近づいてくる人がいる.あまりの遠さにさすがに自分ではないかと思っていたが,後ろを振り返っても誰もいない.彼は自分に向かって手を振ったまま近づいてくる.声が届くくらいになると”タックシー!”って叫んできた.ミャンマー人にしては色の白い大柄なおっさんのタクシー運転手で,休日の家でダラダラする中年オヤジって感じの格好をしていた.

おっちゃんはにこにこしながら”タックシー!”って言ってくる.なんか面白いおっちゃんだったので,タクシーのチャーターを交渉してみた.価格は事前にネットで調べておいたのである程度頭に入っていたが,いくらで交渉したのかは忘れてしまった.ただ,おっちゃんが最初に言ってきた金額は想定していたものより高かったことを記憶している.そのため,立ち去ろうとすると,

”Wait! Discuss! Discuss! We can discuss!”

と言ってきて思わず笑った.面白いおっちゃんだ.値下げ交渉に前向きに応じようという姿勢はミャンマーで初めて見た気がした.結局,かなりdiscussし,ほぼ希望の価格で交渉に成功した.

"Cheapest prise!"

若干渋い顔をしながらそう言った.初めからそうしてくれ(笑).

 

9時頃 タクシー発車

おっちゃんのタクシーに乗る.日本の軽自動車だった(笑).車内ではいきなり,車の中に置いてあったリップクリームみたいな形状の香料を

”フレグランス!フレグランス!”

とか言いながら,勝手に服の上から胸辺りに擦り付けてきた(笑).確かにいい匂いだが,その強引さはビビる.おっちゃんは運転しながらハイテンションでよくしゃべった.

 

おっちゃん(以下,”お”)”どこ出身なんだい?”

自分(以下,自)”日本だよ”

お ”おー.この車も日本製だよ.日本の車はいい”

自 ”おっちゃんはどこ出身なんだい?”

お ”マンダレーだよ.君英語うまいね.どこで習ったんだい?”

自 ”学校だよ.おっさんは?”

お ”ヤンゴンの英語学校に行って習った.君は学生かい?”

自 ”いや違う.働いているんだ.建築関係の設計をしている.”

お ”給料はどれぐらいなの?”

自 ”(笑).So so.”

お ”$で答えてよ!”

自 ”やだよ(笑)”

 

覚えているのはこんなところ.給料まで聞いてきた.さすがに答えなかったけど(笑).初日のヤンゴンのタクシーの運ちゃんもそうだったが,ミャンマー人ってすごく外国人に興味があって,それを結構ストレートに聞いてくる(遠慮しない(笑)).あと,よくお世辞を言う.英語上手でもないのに,ほめてくれたのはお世辞でも嬉しかった.おっちゃんは英語学ぶためにヤンゴンの学校まで行ったそうだから,カタコトでも英語が喋れる人を見ると,素直にすごいと思うのかもしれないけど.

 

とりあえず,おっちゃんに行きたい個所を値段交渉の際に言ってあったので,回る順番はおっちゃんに任せた.少し走りたどり着いたのは,マンダレー旧王宮の敷地入り口.ここで,入域料10000チャットを支払う.おっちゃんは入り口の前で車を止めて,ここで待っているから,あそこでお金を払うんだと教えてくれた

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入域料を払った証明.お寺を回るときに,見せる.

入域料を支払った後,再度おっちゃんのタクシーに戻り,タクシーのまま旧王宮の敷地内に入り,旧王宮の前の駐車場に着いた.

 

9時10分 旧王宮着

おっちゃんはここで,いったんお別れして旧王宮を観光する.

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旧王宮の入り口の一番大きな門?ミャンマー人の観光客でにぎわっている.外国人はあんまりいない.ましてや日本人なんて...

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入り口に飾ってあった,旧王宮の図.図の手前側が入り口になっており,先ほど写真を撮影したところになる.もともとの王宮は1857年に建設が開始され,4年でできたそうだが,戦時中日本とイギリスの戦いにより,焼失してしまったそうだ.罪深い.今ある王宮は1990年代末に再建されたものであるそう(全部地球の歩き方情報).

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入り口の塔の手前横を撮影したもの.

”The Right audiende hall”

だだっ広い.オーディエンスホールってことだから王宮内のイベントがここで行われていたのだろうか.

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王の人形がオーディエンスホールの方を見ている.

靴を一度脱ぎ,土足厳禁の個所に入る.スタッフが床を水拭きにて清掃しているので水で床が濡れているのかと思っていたが,これはワックスだ.絶対.ワックス踏んでしまった.べたべただ.テキトーかよ.ミャンマー人.くそー!

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中にも王のレプリカが.あんまり,レプリカを置かれると逆にテンションが下がるな(笑).

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さらに王宮を中に進んだところ.落ち着くところだ.

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王宮のさらに奥の方.多分,王族の居室などのエリアだ.ミャンマー人少女がはしゃいでいる.拡大したら,美女だった.撮影した時の自分は王宮ではなく,こっちを撮ったのかも知れない(笑).

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建物と木の感じが美しい.ただ結構雑草がぼーぼーなところがミャンマーらしい.

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旧王宮と僧侶.朱色の建築物と僧侶,雲一つない空の感じがこちらも美しい.

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物見塔.逆光でよく見えない(笑).

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螺旋階段を上まで登る.

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上からの景色.建物が整然と建設されているのがわかる.

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反対方面を撮影.遠くにビルが見える.マンダレーってこんなにビルあるところがあったか?

物見塔から降り,タクシーのおっちゃんのところに戻る.見つけられるか不安だったが,駐車場に着くと大声で

"Yeah! Hey!"

って手を振ってきたので,すぐにわかった.愉快なおっちゃんだ.タクシーの中では"Good?"ってしきりに聞いてきたので,"So good"とハイテンションで答えておいた.

 

10時 旧王宮発

次はシュエナンドー僧院.ここの写真はヤンゴンマンダレー観光紹介のところにあってすごくきれいだと思ったので,楽しみであった.

 

10時5分 シュエナンドー僧院入り口着

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すぐに着いた.道路を挟んで反対側に大学があった気がした.入り口は写真中央で並んでいる個所である.

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シュエナンドー僧院の敷地内.思ったより小さい印象(笑).写真で盛られているだけだからしょうがないか.

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僧院の建物のなかには入ることができる.ミャンマー人マダムたちも階段の前で写真撮影をしている.

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第一印象はこじんまりしていると思ったが,一つ一つ細かいところを見ていくと,木造の繊細な彫刻が美しい.これも地球の歩き方によると戦時中に焼失したそうで,1990年末頃に再建されたものだそうだ.

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建物の内部は金色に装飾されている.とは言え,きらきら輝くような金ではなく,どちらかというと,いいいみで風化したような寂しさも漂うそんな感じであった.日本の寺院の雰囲気に近いものを感じた.

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跪いて祈る人.ここは女性禁制の空間だ.自分も結婚できるようにお祈りした.

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落ち着く空間だ.許されるなら,ここで昼寝したい(笑).

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若干沈下しているように思える.仕事柄,すごく気になるところだ(笑).

20分ちょっとでシュエナンドー僧院は見終わったが,すぐ隣にアトゥマシー僧院というものがあったので,ついでに見に行く.

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非常に大きいアトゥマシー僧院.外観は非常に壮大で美しい.

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階段を上がり,テラスみたいなところから中に入る.

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”建物は大きいが見るべきものはほとんどない”これが地球の歩き方に唯一記載されているアトゥマシー僧院の説明だが,実にそうである.一番奥にブッダが鎮座しているだけだ.

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念のために1階に降りてみたら,何もなさ過ぎて怖いぐらいだ(笑).柱は邪魔だが体育館にでもして有効活用できそう.

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何もなかったので,この僧院を後にする.JRバスが停まっている(笑).東京駅からこんなところまで来たのか(笑).

 

10時40分頃 シュエナンドー僧院発

タクシーのおっちゃんと合流してサンダムニパゴダを目指しシュエナンドー僧院を出発する.

 

10時50分頃 サンダムニパゴダ着

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入り口で靴を脱いで,中央へ行く.

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小さく,白い仏塔が大量に配置されている.

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北極の氷のような青白さ.裸足で歩かなくてはいけないが,境内は完全に外なので,結構汚い印象.

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一つ一つの仏塔には石板が配置されている.何が記載されているかは不明だが,古代文字のようなビルマ語の石板に歴史的な雰囲気を感じる(よくわかっていない(笑)).

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中央には黄金の大きな仏塔がある.

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達磨??B級感しかない.中国のドラえもんみたいな.

 

11時過ぎ クドードォパゴダ着

サンダムニパゴダの隣のクドードォパゴダに行く.

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The world's biggest book

地球の歩き方と上の写真の解説によると,1859年にパゴダが,小さい仏塔群は1860年に建設がはじめられた.小仏塔群にはミンドン王が世界最大の経典を作ろうとし,一つ一つ仏典を刻んだ石板が納められている.その数は729個になるという.また,その建設は1868年に完遂したようだ.この石板はユネスコの世界の記憶に登録されている.

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上から見るとこんな感じなようだ.先ほどのサンダムニパゴダとほぼ同じ.

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中央の仏塔から小仏塔群を撮影.整然と立てられている仏塔が素晴らしい.

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中央の仏塔は近すぎてうまく映らない(笑).よく見ると頂上の装飾がきれいだなぁ.

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小仏塔群の奥にマンダレーヒルの仏塔が映る.この日,この後ここに行くんだ.そして,手前にはロンジー女子が.ミャンマー女子はみんなすらっとして美しい.結婚してほしい.なんかマンダレーの観光地はキャピキャピロンジー女子が多いイメージ.みんな芋っぽくなく,洗練されていた.

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先ほど行ったサンダムニパゴダとは違い,小仏塔群は完全に仕切られていて入ることはできない.

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仕切りの前にこんなマークがあるから日本人ならなおさら中には入れない.警視庁のマークにそっくり過ぎないか(笑)?

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横から小仏塔群を撮影したもの.石版の横にまで仏典が刻まれている.

 

11時40分頃 昼食

タクシーのところに戻る手前で,こっちを見て大声で手を振っているタクシーのおっちゃんを発見する.おっちゃんは屋台で昼飯を食べていた.強制的に自分もここの屋台で昼飯を食うことになる(笑).まぁちょうどいい時間だ.

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こじんまりとした素朴な屋台.

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食事はタクシーのおっちゃんが勝手に頼んだ(笑).メインは,右の皿に入っている,カレー風味のなにか(笑)!.写真左下に映るのが,ニンニクと唐辛子で,これを薬味として入れながら食べるらしい.唐辛子はおっちゃんに”Try!”って言われて食べてみたが,思ったほど辛くなかった.と思ったのだが,後からじわじわと辛くなってきて結局半分ぐらい残した.おっちゃんに食べないんか?って聞かれるのだが,辛いんじゃ!薬味の話ばかりしてしまったが,メインのカレー風味の何かは非常に美味であった.ご飯が進む.ニンニクもあう!お茶もおいしかった.おっちゃんがしきりに,

”Restrant expensive, but here so cheap right?”

って言って自慢する気持ちもわかるいい屋台だ.安いのもそうであるが味も最高だった.ありがとうおっちゃん.

 

12時頃 チャウットーヂーパゴダ着

昼飯後はこれまた先ほどのクドードォパゴダの近くにある,チャウットーヂーパゴダに行く.タクシー移動したが,いらないレベル(笑).おっちゃん,待ってばかりだな(笑).

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建物の中は,きらびやかな雰囲気.

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中央には巨大な仏像が配置されており,人々がお祈りをしている.地球の歩き方によると,マンダレーに遷都したミンドン王によって1865年により開眼されたものだそうだ.なんとこの仏像,一枚岩から掘られたものらしい.

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敷地内屋外に出ると,通路の両側上部に仏教に関する絵画がびっしり飾られている.

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多分お釈迦様が悟りを開くまでのことが描かれているのだろう.これはタイでも見たが,非常に神秘的なタッチで描かれている.uriah heepのジャケットを描いたロジャーディーンのタッチというか,ピロカルピンのアルバムジャケットのような,はたまた,ディズニーの絵画みたいな.特に上から2前目なんて,お釈迦様をミッキーに変えれば,ディズニーファンが大量に買っていきそうだ(笑)(失礼).

「demons and wizards」の画像検索結果

↑ちなみにこれはUriah heepの名盤Demons and wizards

「ピロカルピン」の画像検索結果

↑これはピロカルピンのアルバムジャケット

ちゃっかり飾られていても気づかないだろう(笑).

 

そんなことはさておき,美しい仏教絵画にしばらく見とれていた.ビルマ語が読めないので,意味は分からないがずっと見ていられる.

 

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入り口の門.荘厳だ!

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別の門と,中央の仏塔.

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敷地内から望む,マンダレーヒル

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写真ばっかり上げたのは,ここがどんな感じか忘れてしまったからだ(笑).Google mapsで振り返ると,どんな形状であるかがつかめてきた.

写真右に大きな入り口があり,ここの門が大きくて立派だ.おそらくそこから左に進むと仏塔の下あたりに仏像があるのだろう.周囲を囲むようにある白い屋根の下に先ほどの仏教の絵画が展示されている.

しばらくここでゆっくりした後で,トイレに行き(少年が管理していてチップを支払うと,案内してくれたので覚えていた.),その後タクシーのおっちゃんのところに戻った.

 

12時50分 マンダレーヒル入り口着

マンダレーヒルの頂上には車とエレベーターでも上がることができる.ただし,それではつまらない.タクシーのおっちゃんに歩いて行く旨を伝え,入り口に降ろしてもらった.

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”これが俺の連絡先だからわからなくなったら電話してくれ!”って言って見せてくれた名刺みたいなやつ.ハタイって読むの?名刺にMr.って書いてあるのはなんとなく違和感.ちゃっかり自分のタクシーが左上に載ってるのがかわいい.もし次にマンダレーに行く機会があったら彼に連絡しよう.

 

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マンダレーヒルの写真撮影個所

マンダレーヒルに関しては,地球の歩き方に地図が詳細に書いていないので復習がてら写真撮影個所を地図に載せる.

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写真① マンダレーヒルの入り口.マンダレーヒルは丘全体が寺院であるので,ここから土足厳禁だ.

 

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写真② 入り口の両サイドに構えるライオン(地球の歩き方情報).でかすぎてうまく写真が撮れない(笑)(下手な言い訳).タイでは階段の入り口にいるのは蛇であったが,同じ仏教でも少し違うのか.

 

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写真③ 入り口を進むと,両サイドには商店が.ほかの観光地に比べて,商売っ気が感じられないため,旅行者としては助かるが,歩いて登る人が少ないため,閑散としており,目の前を通り過ぎるのが少し気まずい.

 

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写真④ 歩くとすぐに,チェードーヤ・パゴダにたどり着く.とは言え,踊り場に小さな仏像があるだけだ.軽くお祈りして,先を進む.

 

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写真⑤ マンダレーヒル頂上に向かう階段はまっすぐだ.

 

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写真⑥ 二つ目の仏塔.地球の歩き方によるとこれも先ほどと同じ,チェードーヤ・パゴダというらしい.

 

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写真⑦ さらに階段を進む.

 

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写真⑧

 

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写真⑨ さらに進むと,また別の仏塔がある.踊り場ごとに何かしら仏塔が置かれている.

 

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写真⑩ これは,ピーロンチャンターパゴダ.かなり大きい.ここから,進行方向右の階段を進む.

 

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写真⑪ また階段だ.頂上に最短で行くには左に進むのだと思うが,寄り道しまっすぐに進んでみた.

 

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写真⑫

 

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写真⑬ 寄り道途中,踊り場で見かけた仏像.あまり手入れもされていない感じのところにさりげなくいらっしゃるが,顔をよく見ると,非常に美人.柔和な女性のようにも見える.あんまり進むと迷子になるので,先ほどの道まで戻り上に進む.

 

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写真⑭ またパゴダだ.写真では伝えられないのが悲しいが,この仏像はライトアップされ,ぴかぴか光っている.その光がゲーセンのパチンコ台のようなライトアップの仕方で不思議な感覚になる.神聖なもののはずなのに.ミャンマー人とは感覚が違うんだなぁと思う.多分

 

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写真⑮ 急な階段だ.

 

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写真⑯ 階段の上.にゃー.かわいいけど,なんか触りたくはない.

 

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写真⑰ 何かめっちゃ壊れている.

 

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写真⑱

 

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写真⑲ 急な階段から少し進むと,ンコンミーン・ストゥーパというところにたどりつく.仏塔の周りに配置されている動物の像がかわいい.

 

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写真⑳ さらに進むと,石造の構造物が.梁の部分に書かれているビルマ語に雰囲気を感じる.

 

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写真㉑ さらにすすむと,きらびやかな仏像.

 

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写真㉒ このシュールな像は何だ?鬼とその子分たち?手には供えられた札束が.地球の歩き方には,サンダームキ(鬼の像)と4体の鬼の像との記載があるので多分鬼の4体のうちの一つなんだろう.サンダームキは女の鬼でお布施をするものがなく困ったたため,自分の乳房をブッダに献上したらしい.ひえー.

 

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写真㉓ 頂上のスタウンピーパゴダ入り口.地球の歩き方によるとここで写真撮影料を払うようであるが,払った記憶が...でも写真に,ツーリストはお金を払ってくれ見たいな注意書きがあるので多分無意識のうちに払っていたのだろう.

 

13時40分 マンダレーヒル上着

マンダレーヒル頂上,スタウンピーパゴダに到着した.ゆっくり上ってきたのもあり,50分ぐらいかかった.多分普通の人が,急いで登れば30分もかからないだろう.

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写真㉔ 頂上から南側を振り返る.右奥に見えるのが,旧王宮の堀だ.

 

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写真㉕ マンダレー西側を一望できる.金色の仏塔がいくつもマンダレーの平地の緑の中に見える.奥に見えるのが大河エーヤワディー川だ.明日,この川を下ってバガンに行く.しばらく景色に見とれる.

 

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写真㉖

 

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写真㉗ スタウンピーパゴダの写真.立派な建物だ.

 

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写真㉘ 車で上の方まで移動し,エレベータで頂上に来る方法もある.写真に写るエレベータには列ができている.

 

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写真㉙ さらに奥に進むと,蛇の像にたどり着く.

 

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写真㉚ 蛇は大量の札をくわえている.ミャンマー人にとっては結構有名な像らしい.ここから先へ行くと反対側に降りてしまうようであるので,引き返す.

 

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写真㉛ 行きには気が付かなかった日本人慰霊碑.地球の歩き方によるとここの墓守は銭ゲバでチップを大量に要求してくるということであるが,自分が行ったときは観光客のたまり場になっていた(笑).女の子が塔に乗っている.コラっ!

 

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写真㉜ 行きに撮り忘れた,ビャーデイペーパゴダ.その理由は絶賛工事中であったためだと思われる.写真も工事中であったので正面からは撮っていない.マンダレーヒルで最も名高い像であるそうだ.先ほどのサンダームキに対してある方向を指さしながら,来世は王になり,町を作るのだと予言をした.予言通りサンダームキは死後ミンドン王として生まれ変わったようだ.そしてこの像が指さす先がマンダレーである.

 

寄り道して,先ほど柔和な仏像がいた方向に進み先ほどは引き返した先からさらに進んでみた.

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写真㉝ そこにも仏像が安置されていた.後光がさして神秘的だ.

 

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写真㉞

 

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写真㉟ ここもまた,石造のなんとも言えない雰囲気のところだ.誰もいない.柱には何かの絵画が飾られている.仏教よりもキリスト教に近い雰囲気だ.ここからはマンダレーヒル南側がよく見渡せた.

 

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写真㊱ 午前中に周った寺院がよく見える.改めて規模の大きさにため息がでる.写真中央に映るのはあの無駄にでかく何もなかったアトゥマシー僧院だ.やはり,無駄にでかい.下に映る朱色の屋根は,マンダレーヒルの南参道入り口に向かう道だ.こちらに行くとタクシーの運ちゃんに会えないので(歩いてすぐだが靴を回収しなくてはいけない),ここで引き返す.

 

14時30分 マンダレーヒル入り口着

電話するまでもなく,タクシーのおっちゃんはすぐそばにいたので見つけられた.1時間半ぐらい待たせちゃったな.とりあえず,目的の観光地は周ることができたので,宿に帰る.地球の歩き方を読むと,郊外のマハムニパゴダというのが実はマンダレー最大かつ,重要な寺院らしいので行って見てもいいかもと思い,おっちゃんに金額を聞くと少し高い.それならいいや.って言ってもおっちゃんは運転しながらどんどん値下げをしてくる.いくらと言い,ノー.というと沈黙が流れ,いくらとおっちゃんが,真剣なまなざしで値下げした金額を言ってくる.このシュールな時間は5分程続いた(笑).おっちゃんはとうとう諦め,しょうがないなーって感じになった.この時,実は単純に資金不足に陥っていたため,行きたくても行けなかったのだ.日本円は持っていたのだが,ミャンマーチャットとドルがほとんどなかった.ゴールデンロックの山頂の宿で思わぬ支出があったのと,ヤンゴンで兄ガイドにサイカーチャーターでたくさん取られたせいだ.

宿に向かう途中,自分を乗せているにもかかわらず外国人を見かけると,タクシーって運転席から声をかけて,振られるとこっちを見てにやって笑う.憎めないおっちゃんだ.

 

15時頃 ホテル到着

ムーンライトホテルに戻り,おっちゃんに当初合意した金額を支払い,握手をして別れる.愉快なおっちゃんのタクシーに乗れてよかった.おっちゃんの写真撮っておけばよかったな.

 

15時~18時 ホテルで過ごす.

空白時間帯である.何をしていたか覚えていない.写真も撮っていない.疲れて寝ていたかもしれない.ただ,この時間に明日以降のお金を計算をしたのは確かだ.なぜなら,明日バガンの入域料を払うと,もうご飯も食えないくらいにお金も持っていないことに気が付き,焦ってショッピングモールに両替に行くという決断をしたからだ.

 

18時 ダイヤモンドセンターを目指し宿出発

初日に書いたかもしれないが,ミャンマーでは日本円は基本両替できない.ドルからチャットに変える.カードのキャッシング枠を持っていなかった自分にとっては,チャット不足に陥り,大ピンチであった.ドルを15$ぐらい持っていたので,とりあえずそれを両替に行こうと,ネット情報で両替所があるダイヤモンドセンターというショッピングモールを目指した.

 

外は暗い.ダイヤモンドセンターまでは徒歩2kmちょっとあるので本音はタクシーを使いたかった.ただし,資金不足にものすごく焦っていたため,支出は極力抑えたかった.しょうがなく恐怖心を抑えながら徒歩で行った.とは言え,そんなに治安が悪いわけではなく,子供が店の前で遊んでいるような感じで,東南アジア慣れしていない自分からしたら,一人で東南アジアの夜道を歩くってことに抵抗があったのだ.大みそかの夜だってことを忘れて必死に目的地に向かって歩く.マンダレー駅を超え,駅前の大通りを命がけで渡る.ミャンマーで本当に怖いのは人ではなく車だ.ミャンマーの交通はカオスなので,大通りを渡るところにも信号がない.車が切れたところを見計らい,中央分離帯へ,またしばらく待って反対側へ.行ったことない人はわからないかもしれないが,結構命懸けだと思う.

駅前の通りはダイヤモンドセンターの通りである.目的地までは駅から1㎞程歩くが,さすがに駅前大通,おおみそかでにぎわっていた.大通りから横に抜ける路地は暗く,汚いのに,買い物袋を持った女の子二人組が平気で歩いていたので,少し安心した.大みそかだと思える余裕が出てきた.

 

突然,路地のバイタクの運ちゃんに声をかけられる.

”Where are you going?”

突然だったので少しビビッて,”ダイヤモンドセンター”と答えると,

”すぐそこだ.歩いて行ける”

って答えてきた.なんともミャンマーらしいやり取りだ(笑).営業かと思ったらただ,道を教えてくれただけって言う状況になった.

 

ダイヤモンドセンターは比較的こじんまりとしたショッピングモールで大みそかで時間も時間なせいか,閉まっている店も多かった.サービスセンターに聞くが,両替所もすでに閉まってた.ショック.これ以上探しても仕方なさそうであるので,しょうがなくスーパーで買い物した.visaが使えるようであったので,カードで支払いした.あまり使う人がいないのかレジのお姉さんは結構苦戦していたが,いや顔ひとつせずに,何とか処理してくれた.大みそかの夜にこんなところで働くなんて,ご苦労様だ.よいお年を.

 

買い物が済んだので来た道を戻る.さっきの運ちゃんはまださっきの場所にいて,通り過ぎるとき,”ありがと!”って言ったら,”おう”みたいな感じで返してきた.よくよく考えたら,彼が2018年最後にしゃべった人だ.ナイスガイだったのでよしとする.命がけで駅前通りを渡り,宿に向かう.駅の周辺では,ぼろい小屋みたいなところに住んでいる人もいた.なんか貧しい感じに見えるが,なんだかんだ幸せそうに見えた.

 

19時 宿に戻り夕飯

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みそかの食事としては寂しすぎる内容だ(笑).カップラーメンと,魚介系のはんぺんみたいな総菜,ポテチ,炭酸飲料にビール.ほぼジャンクフード.スーパーにまともなものがなかったせいだ.だけど,現金を支払わず何とか夕食にこぎ着けた.ということでおいしくいただいた.

 

21時 就寝

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明日の朝は6時に船着き場に行かなくてはいけない.朝も早いので,年越しではあるが寝ることにする.2時間半進んでいる日本ではもう30分ぐらいで新年かと思いながら.

 

(1月1日 0時)

花火の音で目が覚める(笑).夜中に花火を打ち上げるな(笑)!!コラ.

明けましておめでとう.

 

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12月31日の移動.こう見ると,タクシーのおっちゃんは面白い人であったが,チャーターはそんなに必要はなかったのではないかと思える移動距離.特に,マンダレーヒル周辺の見どころはまとまっているので,ホテルからマンダレーヒル周辺に行くときだけタクシーでもよかった気がする.

夜行バスで到着し,一日いろんなところを周った.充実した大みそかだったと思える.

ブラックバースデー

ブラックフライデー

人の誕生日を勝手にブラック呼ばわりしやがって!

 

朝は1時間寝坊。年一レベルのハプニング!朝飯抜き。

ニュースでは運勢最悪。

 

昼休み直前に上司に捕まり打合せ。昼休み30分短縮。

外は冷たい雨だ。びしょ濡れになりたどり着いた目的のラーメン屋は行列。コンビニ弁当。

 

帰り。電車遅延。凍える駅で待たされる。

冬支度済まぬ寒き町ってやつだ。

 

ささやかな楽しみ、一人の時間、宅飲み!

21時、スーパーの刺身は売り切れ…

ポテチをつれて帰る。

 

祝ってくれるのはメルマガ。

部屋は汚い。肌の調子はここずっと悪い。頭も痛い。

 

多くのロックスターは27で死んだ。27club。

俺は何も成さぬまま今一人、27になった。

 

初めての海外一人旅 ミャンマー3 ~ガイドと旅人と地元民と~

12月30日
 
5時 起床
弟ガイドのスマホで目が覚めた.こんなに朝早く起きたのは,朝再度ゴールデンロックを見に行くためであった.
風呂場で扉を開けながらひげをそっていると,弟ガイドが珍しそうにじろじろ見てくる.”コラっ”て感じで言ったらえへへって言って見るのをやめた.ミャンマー人はいまだに剃刀でひげをそるのか?
 
準備ができてから外に出るとまたしても,人・人・人.どうやら弟ガイドとおじさんドライバーはこの状況でさすがにあきらめたらしく,引き返しゴールデンロックとは逆の方向のトラック乗り場へ.”ゴールデンロック行かないの”って言うと,”すまん無理だ”みたいな感じのことを言っていた.計画性ないな~.まぁ昨日見たからいいっちゃいいんだけど.
 
5時30分 トラック乗車
トラック乗り場ではそんなに待たずに乗ることができた.しかも帰りは行きと違い,特別にトラックの助手席に座った.あとで地球の歩き方を見たら一応大目に料金を払えば助手席に乗ることができるらしい.

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助手席から正面を撮影.トラックが動いているのに正面に人の群れが.

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ラクションとハイビームで無理やり人をどかしながら進む.猫バスに乗ったさつきちゃんが,
”樹が避けてるっ!”
って言ったシチュエーションが人に対して起こっている.って言えるくらい,人身事故が起こらないギリギリの範囲でトラックは走る.
人が歩いている個所を抜けると,またありえない山道.シートベルトなどないので死ぬ気で座席にしがみついた.そのため,写真など撮影していない.
 
6時15分 麓のキンプンに到着.

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さっきまで乗っていたトラックと弟ガイド(右).
おじさんドライバーのタクシーに戻る.

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タクシーを掃除するおじさんドライバー.意外ときれい好き?おじさんドライバーもロンジーを履いている.
 
6時30分 キンプン出発
おじさんドライバーの車でヤンゴンに向けて出発する.弟ガイドはこれから滝を見に行くだとか,仮眠するだとかいろいろ言っていたが,最終的にはヤンゴンにまっすぐ帰ることになる.彼は本日の昼からヤンゴンで大学のサッカーの試合があったのだ.この計画性の無さ(笑).
キンプンは頂上に行くトラックを待つ人が多いため,山頂でトラックに乗った時と同じような状況に.

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タクシーが進まないこと.下(キンプン)はまだ交通整理員がいるからましか.こんなところに,ツアーも組まずに日本人一人できたら心折れるだろうな.多分,自分が一人で行ったとしたらゴールデンロックを見に行かず,キンプンで諦めて引き返すだろう(笑).そんなカオスな状況.年末年始にゴールデンロック行く人は多少お金がかかってもミャンマー人のツアーガイドをつけることを強く勧める.

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日本フルハーフ株式会社!?乗りたいときに,乗るクルマには確かに大量の人が乗っている.

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タクシーの横の窓全開.こののろのろ運転でこの人の群れ,治安の悪い国だったら,車に人が群がり荷物を盗られてしまいそうだ.ただ,ミャンマー人にはそんな雰囲気の人はいなかった.そもそも,ここに来ている人はみんな徳を積みに神にお祈りに来ているのだ.そんな悪いことをするはずもない.寒さに耐性の無いミャンマー人.そんなに寒くはないのだがダウンを着ている人までいる.
 
7時30分 朝飯
人混みを抜け,車を30分程走らせたところで朝飯.雰囲気としてはサービスエリアみたいなところか?写真を撮っていないのが残念.

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なんか,主食ばっかりだな(笑).飯はうまかった.なぜか朝からウイスキーを飲んだ.弟ガイドにミャンマー人は何歳から酒飲めるのって聞いたら,18からって言ってた.後で調べたら,20からだった(笑).まぁ日本の大学生も同じかもしれないけど...
ストレートで並々注がれて,1杯飲みほした後,また注がれそうになり,”もう十分だ”って弟ガイドに言ったら,Only tasting?みたいなこと言われた.アルコール度数的に十分なの!子供だからわからないのかもしれないが.おぬしもあんまり飲みすぎるなよ.
そして,飲酒運転しないさせないヨシッ!飲酒運転しないさせない...ヨシ....
 
弟ガイドが出る前に,仮眠がどうたらって言っていたが,結局仮眠などせずに,ヤンゴンに向けて出発する.酒は入ってたし疲れていたが,シートベルトも無いし,窓全開だし一睡もできない恐怖のドライブ.なんだかんだこんな危険な状況も楽しくなってしまうのが東南アジアの雑でいいところだ.
行きもそうだったが,ミャンマー人の生活が近くに感じられるタクシーからの車窓は非常に興味深く,どこの町かはわからないが動画を撮りまくる.

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屋台とその周辺をタナカをつけて歩く女性

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客を待つサイカー?(自転車の横に人を乗せる乗り物)の運転手

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バイクに乗る見返りタナカ美少女.正装しているように見えるが,家族でお祈りにでも行くのだろうか.かわいい.

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片桐運輸の車は日本で使用後もミャンマーにて大仕事.なんかの草をはこんでいた.
 
11時30分頃 ヤンゴン郊外の大学到着
弟ガイドは本日サッカーの試合があるのでここでお別れ.兄ガイドが弟ガイドの試合着をもってここまで来ており,ここでガイド交代.弟ガイドに別れを告げる.お兄さんは英語もうまいし,いろいろ知っているから楽しんでくれ,ありがとうって言われた.今まで聞いていなかったが,別れ際に初めて名前を聞いた.弟ガイドの名前は”ココ”だった.ココ君はすげーいいやつだった.
 
昨日契約したプランではゴールデンロックの観光と,ヤンゴン観光一日で夕方にアウミンガラーバスターミナルまで送迎だったのでこれから兄ガイドによるヤンゴン観光ツアーが始まる.
シュエダゴンパゴダなどの仏閣は後回しにするみたいで最初はヤンゴンからヤンゴン川を渡って向かい側にある,古い街並みに行くということであった.

 

12時頃 船着き場着f:id:yaseinoosamu:20191109123321j:plain

久々におじさんドライバーの車を降りる.ヤンゴンはやはり今までのチャイティーヨーと比較すると暑い.パンソンダン埠頭という船着き場に向かう.パンソンダン埠頭から船に乗り,対岸に向かうのだがどうやらこの船は日本の支援で作られた船のようで,日本人はパスポートを見せれば無料で乗ることができるようだ.乗船するときは確か外国人は乗船名簿に名前を書かなくてはいけない.Japanと書かれた人も何人か乗っているのが確認できた.ちなみに,2019年~2020年の地球の歩き方にはヤンゴン川より南の情報が全く載っていない.スーレーパゴダの近くでせっかく日本人は無料で乗れる船があるのであるのだから載せてほしいものだ.(ただし対岸に目玉となるような観光地はと思う.)
 
乗り場の係員と兄ガイドが話している.乗り場の係員のおっちゃんがその目はどうしたんだと,赤くなっている自分の目のことを聞いてくる.こすったんだって言ってもよくわかってもらえなかったが,いずれにしても安いやつでいいからサングラスして守ったほうがいい.みたいなことを言っていた.ミャンマー人はおせっかいだ.

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ヤンゴン川上からの景色.奥に映るのはヤンゴンの中心街.船では外の席に座る.とは言え,常設の席があるわけではなく,簡易的な席が置かれているだけだ.船の中はミャンマー人用の席と,Foreigner用の席に分かれていた.なんか嫌な感じ.生まれて初めてForeignerという言葉の極端に言うと差別感,壁を作っている感じに嫌悪感を感じた.日本に帰ってからは気を付けよう.そもそも席を分ける必要はあるのか?
 
対岸に着くと,サイカーやバイタクの運ちゃんがたくさんいて客引きをしている.兄ガイドはバイタクか,サイカーのどちらがいいかを聞いてきたので,せっかくだからサイカーにしてみた.

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イカーに乗る兄ガイド.こんなしょぼい自転車の乗り物であるにもかかわらず,日よけの傘を貸してくれた.ヤンゴン川の対岸は,ビルなんて一切ない昔ながらの落ち着いたヤンゴンであった.裏ヤンゴンとでも名付けられたとしたらしっくりくる.少しの坂でも,サイカーは辛そうで平たんそうに見えるが,時折立ちこぎをしていた.

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最初に行ったのは孤児院みたいなお寺だった.兄ガイドが言うには両親を亡くした子供たちがここで僧侶として育てられるのだという.敷地内では確かに小さい僧侶たちが遊んでいた.仏教のお寺ではご飯を食べたら服を着替え,色の違う袈裟を着るという習慣があるらしいのだが,どんな内容だったかは忘れてしまった.

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小さい仏塔が建っている.敷地内は僧侶と自分たちしかいないので静かな空間であった.こうゆう観光もすごく素敵だ.ちなみにここは戦時中日本軍からの被害を受けたのだと言っていた気がする.

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ゴールデンロックみたいなバランスをとっている岩.こうゆう,絶妙なバランスってのが重要なのだろうか.

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イカーはチャーターしたので,入り口で待っていた.孤児院ってことで校舎みたいだ.

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イカーで記念撮影.よく見ると結構おしゃれなおっさんが運転手だったんだ(笑).
ちなみに,ここで持っているバッグがミャンマー旅に持ってきたすべての荷物を入れたバックである.
 
銀河鉄道999で鉄郎が地球を出発する際のメーテルとの会話に,
”おかしいな大旅行に出るってのに荷物は体に着けているものだけだ”
”ほんとうのプロの旅人はそれでいいのよ”
というようなやり取りがある.自分は別にプロの旅人ではないが,この考え方に共感し従っている.さすがに身一つというわけにはいかないが,持ち物は2,3日分の着替えと薬と本ぐらいだ.東南アジアのほんの一週間程度の旅行であればバックパッカーのような大きなバッグも不要だ.人によっていろいろな旅のスタイルがあるが,結局旅の基本は歩きだと思っている.荷物が少なく軽量であることは必須である.
 
イカーで出発する前,兄ガイドからこう告げられる.
”そう言えばサイカーは1時間で10$だから.大丈夫?”
今更であるから何も考えずにOKとかいうが,サイカーに乗って移動しているときに,よくよく考えると,サイカー1時間10$は高いことに気づく.ミャンマーチャットがインフレすぎて,$で言われると値が小さいので安いかのように混乱する.せこい.10$だと15000K程度となる.初日に,タクシーの運ちゃんに半日ヤンゴンツアー35$を断ったばかりだ.3時間で30$ではないか.サイカーとかいうおんぼろ乗り物3時間でそんな価格するはずがない.桁が人たちが違うはずだ.そもそも宿泊費以外は負担するって契約したのに,払わされているのはおかしい.しかも,残金は30$ぐらいしかなかった.
途中,雑貨屋に寄らされたり,寺に行ったりしたが,焦ってあまり頭に入らず.
金がねえ.かといって乗ってしまった手前,おかしいだろと言えるような気の強さはない.というか,気が弱い...気が...弱い...

さっきまでプロの旅人が云々.って書いていたが,かっこ悪い(笑)f:id:yaseinoosamu:20191109141612j:plain

一応途中で寄った雑貨屋の写真をあげる.
結局,1時間観光し,金がないから帰りたいと兄ガイドに告げ,行く前に弟ガイドがおすすめだと言っていた蛇の寺?に行けずに船着き場に帰ってくる.(蛇の寺がおすすめだと弟ガイドが行っていたのだが,どこをさしていたのかは結局よくわからない.)もう少し裏ヤンゴンを観光したかった.
兄ガイドは明日マンダレーに行くなら現金が無いとまずいよって心配してくるが,余計なお世話だ!おぬしがぼったくるからじゃい.
 
13時30分頃 昼飯
船着き場の近くの飯屋さんにて昼飯

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またまた,出ました.ミャンマーカレーこと,ヒン.激うま!屋台の女店員はすごく丁寧だった.そしてまた,目の心配をされてしまった.でも近くの屋台では屋台の店員のおばちゃん同士だったかが激しくけんかしていたのを覚えている.めっちゃ怒鳴りまくっていた(笑).
 
再度船に乗り,裏ヤンゴンからヤンゴン市街に戻る.タクシーに乗り,シュエダゴンパゴダなどを観光する.ここで現れたのは,昼まで一緒に旅をしていたおじさんドライバーではなく,別のドライバーであった.兄ガイドが言うには彼は疲れて寝てしまったということ.確かにおじさんドライバーは夜は固い床で寝てたのにずっと運転してくれたからしょうがないか.
 
14時30分頃 チャウッタンヂー・パゴタ着
巨大な寝像が有名なお寺だ.しかし...

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めっちゃ改修中(笑).寝像周辺は木で囲われ,写真右に映る鉄骨も工事用の仮設であった.

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このあと何回も目にするのだが,ミャンマーの寺の色遣いはかなり特徴的.ゲーセンみたい.

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これもこの後,何回も見ることになるのだが,仏教の絵.お釈迦様がいかに悟ったかが,描かれているのだろう.

 寝像や,建物自体は素晴らしいのであるが改修中の状況になんか激萎えして,そして兄ガイドも聞かないとそんなに解説してくれないので足早にチャウッタンヂー・パゴタを去り,タクシーに乗りシュエダゴンパゴダに行く.
 
15時頃 シュエダゴンパゴダ着

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シュエダゴンパゴダも改修中(笑).兄ガイドにどんな頻度で改修するのか聞いたら覚えていないが結構な頻度で改修をしているとのこと.しょうがないか.入り口で料金を払い,確かエレベータに乗り中心部まで行く.当然ここも裸足.

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改修中のシュエダゴンパゴダの中心の仏塔.敷地は非常に広く,美しいがなんか兄ガイドがいることもありじっくり見ることもできずささっと見る.

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黄金に輝いているのは中央の仏塔だけではない.見どころは多い.

ここで,兄ガイドにこれからの予定を聞かれる.明日マンダレーに行った後は,船に乗ってバガンに行きたい.そういうと,彼は船は予約したのか聞いてくる.現地で購入しようと思っていたので,とっていないと答えると,予約をしてあげるという.言わなければよかった.シュエダゴンパゴダで観光中なのに,営業の話はやめてくれよ.彼はすぐに自分の事務所に電話をする.75$だと.高い!地球の歩き方には40$程度って書いてあるが...ハイシーズンだからしょうがないと彼は言うが.確かに明後日の話だ.1月1日.チケットが取れないことも悲しいので,予約をするために昨日行った事務所に戻る.

 

16時頃 旅行代理店着

ヤンゴンの事務所に戻り,マンダレーバガン間の船のチケットを購入.ただでさえ,75$とぼったくりの価格であるにもかかわらず,カード払いするとチャージ代で5$かかるってことで,80$.トホホ.これで少しゆっくりしてからアウミンガラーバスターミナルに連れて行ってくれればよかったんだけど,急に兄ガイドが

”You should give me tip. 10$ is enough”

とか言い出して,我慢の限界.10$って高くないか?ここミャンマーだぞ.大体,最初に約束したはずだ.ゴールデンロックに行くプラン,タクシーチャーターガイド付き.次の日のバスまでヤンゴン観光.最初に払った金額以外で支払うのは宿泊費だけだと.それなのに,急にサイカーで10$/hourとか言い出しやがって!観光中にガイドしないで営業してきやがって!さらにチップまで要求しやがって.すでにサイカーの時に大量のチップを払ってるわ!しかもチップは要求するものではないわ!

頭にきて,絶対に払わない覚悟で(というより,10$払ったらすっからかんになってしまう(笑)),かたくなに”No”って言っていたら,”自分でバスターミナルまで行け!”とか言われたので,”わかった”と言い,お前に10$払うよりもバスターミナルまでのタクシー代の方が安いわ!とか思いながらそのまま事務所を後にする.

弟ガイドとおじさんドライバーとは楽しくやれていたのだが,兄ガイドとはこうしてまさかの喧嘩別れをすることになる.契約は宿泊代以外は全部払ってもらうってことだったし,最後はバスターミナルまで連れて行ってもらうってことにしていたので,契約不履行であることを論理的に主張するべきであったのかと思うが,あの空間にいたくなかったし単純に喧嘩して居づらくなったから逃げるように事務所を後にした. 普段,人と言い争わないのですごく興奮した.

後でふと,あんな感じで別れたので腹いせに船のチケット勝手にキャンセルされていないか不安になったが,さすがにそんなことはなかった(笑).

 

21時のバスに乗るために,バスターミナルまで行く手段を再度落ち着いて考えなくてはいけなかったので,とりあえず近くにあったショッピングモールに入る.どこに入ったかは覚えていない(笑).

そしてとりあえずこの怒りと興奮を誰かに伝えたくて,同時期にトルコを一人旅中だった会社の同期TにLineで電話する.今思えばやってることは完全に女子だ(笑).

奴はトルコのホテルでのんびりしているようであった.少し電話し,すっきりしたところで,アウミンガラーバスターミナルに行く準備をする.

 

21時のバスではあるが,夕方の渋滞時はヤンゴン中心部から2時間近くもかかることもあるらしい.向こうでご飯を食べることを考えると,18時ぐらいには出たかった.既に時間は17時30分近くであったためすぐにショッピングモールを出てタクシーを探す.タクシーはショッピングモールの前にたくさん止まっていた.地球の歩き方には8000チャット(600円程度)と書いてあったので,10000チャットぐらいが上限だと思っていた.

一番近くにいたタクシーに話しかけたら,”20000チャット”と言われ,論外.”No thank you”って言って去ろうとしたら,”待て10000チャットでどうだ”というので,乗ることに.いきなり半額ってぼったくる気満々かよ(笑).やはり,相場は押さえておかなくては痛い目を見る.

 

17時30分頃 ヤンゴン中心街発

タクシーに乗りアウミンガラーバスターミナルを目指した.やはり交通インフラの整備が悪いヤンゴンの夕暮れ時は激しい渋滞であった.

そして,この運転手,非常に激しいやつだった.大混雑のヤンゴンの道をクラクション片手に大爆走.カーレースさながら急発進,急加速,そして混雑しているので急ブレーキのオンパレード.一度本当にぶつかりそうになり,運転手大激怒!ぶつかりそうになった車にひたすら暴言を吐いていた.基本的にビルマ語ってなんか,響きが汚い気がするがこの運ちゃんの履く言葉からはさらにひどく感じた.”~ガラ!”みたいな感じで.日本で言うと岡山弁みたいな,なんとなく汚い感じ?(失礼か.)

自分はというと,ぶちぎれる運ちゃんと二人きりの,暴走するシートベルトもない車の中で震えながら座席にしがみついていた(笑).ミャンマーの交通こえー.運ちゃんきれてるし,渋滞のせいでめちゃくちゃ時間かかったって言いがかりつけてぼられそうとか思ってビビッていたのであるが,1時間ぐらいしてバスターミナルの前までくると,どこのバス会社なんだい?っていきなり優しい顔をして聞いてきた.よくわからなかったので,チケットを手渡すと,運転中なのにすげーじっくりと見て(危ない(笑)),忘れないようにバス会社の名前を連呼していてかわいかった.シュナイマンダラー?

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アウミンガラーバスターミナルは非常に巨大なバスターミナルらしくたくさんのバス会社が運行しているようであった.日本の東京駅の鍜治橋駐車場のように一か所に様々な会社のバスが来るのではなく,バス会社の待合室の前にそのバス会社のバスが来るというシステムになっている.運ちゃんもどこにバス会社があるか知らないようであった.また,バスターミナルの外観はビルマ語しか書いていないので,外国人が自分の目的地のバス会社にたどり着くのは至難の業だ.運ちゃんは窓を開け,近くの人にバス会社の名前を言い,一生懸命どこにあるかを調べてくれた.

”目的のバス会社を探してあげる代わりに,あと1000チャットだけおまけして頂戴”

なんて,控えめに言うから”もちろん,もちろん”と快諾.なんてったってこっちはぼったくられるんじゃないかってビビっていたので,意外と優しかったおっちゃんが気を利かせてバス会社前まで行ってくれるってんだから1000チャットなんて安いもんだ.

バス会社の前で料金を支払い,車を降りた後.再度運ちゃんにバス会社を指さし”ここ?”ってジェスチャーをすると,ニコって笑いながら頷いた.最初はやべーやつかと思っていたが,終わり良ければすべて良しのマジック.

 

19時 バスターミナル内,目的のバス会社着

早速,受付をする.目が充血していて気持ち悪い外国人に対してミャンマー人は本当にやさしい.受付のねーちゃんは真摯に対応してくれた.20時までにはここにいてねって言われたので,ご飯を食べに行く.バスターミナルはバス会社とその周辺にたくさんの飲食店.ミャンマー人が集まるところにはどこでも飯屋さんがある(タイもそうだが).

 

19時過ぎ 夕飯

遠くに行きすぎるとわからなくなるので,バス会社の裏辺りにあっためし屋さんでご飯を食べる.女の子の店員に呼ばれたのでそこにしたってのもある.地球の歩き方に乗っていたモヒンガーを食べてみたかったが,メニューを指さしたら,それは朝飯だけだよって店員のおねーさんに笑われてしまった(笑).店員さんのおすすめのやつにしてって言いたかったがよく伝わらなかったので,適当に野菜炒めみたいなのを指さして注文する.

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うまし!やはりこのぱさぱさご飯はよく腹に入る.ミャンマーの飯はうまいなぁ.21時のバスまでしばらく時間があったため,ここで少し長居させてもらう.30分程度だけど.マッチングアプリで連絡とっている人にミャンマーなうって自慢する(笑).会計を済ませた後,店を出る前にトイレはどこかなってちょっと見渡しただけで,女の子の店員さんが,何か探してる?って話しかけてくる.ミャンマー人って本当に気が利く.感動.どれぐらい感動したかというと,1年近く経ってもこんな小さなエピソード覚えているくらい.

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ただし,トイレは汚い(笑).思わず撮ってしまった(すみません).水も水洗式ではあるものの,桶の水を流す方式だ.バスに乗る前に一応うんこしておこうかと思ったのだがやめた(笑).トイレを終え,バス会社に帰り,バス会社の狭い椅子でバスを待つ.

 

20時30分頃 バス乗車

バスは来ていたのだが気がついていなかった.スタッフに聞いたらちゃんと対応してくれて,英語がわからないながらも助けてくれた.

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夜行バスと聞くと拒絶反応を示す日本人が多いかもしれないが,ミャンマーの夜行バスは快適だ.日本の夜行バスより広い気がする.シートは2列+1列で,自分はVIPシートという1列独立シートに座った. 故郷の日本では独立シートに座ったことなかったのにミャンマーでまさかの独立シートデビュー.それにバスによってはキャビンアテンダントがいるバスもあるらしい.それで,約20000チャット(約1500円)なので最高.写真にはスポンジボブ?の毛布が映る(笑).

 

21時頃 アウミンガラーバスターミナル出発

ほぼ時刻通りぐらいにバスは出発した.出発後,飲み物と,軽食,歯ブラシが配布された.すごいサービス!

この日は朝5時起きだったし,兄ガイドとのまさかの喧嘩別れ,危険なドライブ×2があったため非常に疲れていたのだろう.それに,何とか夜行バスに乗れた安心もあったからかもしれない.日本の夜行バスではなかなか眠れないのだが,一瞬で眠りに着く.

 

24時頃 休憩

熟睡しすぎて,休憩所に着いたことに気が付かず運転手に起こされる.ほかの乗客はすでに休憩所のサービスエリアみたいなところに行っていた.海外でうかつなことをしてしまった(笑).運転手は英語は一切通じなかったが,腕時計でジェスチャーして,発車時間を教えてくれた.

ミャンマーの夜行バスでは日本のバスとは違い休憩所では全員車から出て,しばらくメンテナンス状態に入るようだ.迷わないように車のナンバーを撮影し,しょうがなく休憩所に行き,トイレを済ませ,その後歯磨きをする.飯はもういらないため,やることないからバスに戻るとまだバスには入ってはいけないらしい.駐車場の縁石に腰を下ろし,時間がたつのを待つ.

 

24時30分過ぎ? 休憩所出発

バスが出発すると,すぐに再び深い眠りの底に.

 

ミャンマーでの波乱の3日目が終了した.冷静に振り返るとサイカーぼったくりの件はもう少し早く気が付いて”No”というべきであった.そうすることによって,支払う金額や観光できた個所も変わっていたかもしれないし,兄ガイドへのチップ問題もそこまで不快な思いをせずに支払うことができたのかもしれないと思えるところもある.それに兄ガイド,弟ガイド,おじさんドライバーがいなければ自分はゴールデンロックに行くことはできなかったから,非常に感謝していることは事実であり,それを考えると余計彼らとは最後まできれいに終わりたかったと思う気持ちが強い.

旅先では気を抜かずに,正しい判断基準(価格とか)を持ち,意思表示をすることが大事だと改めて思う経験だった.チップの問題も文化の違いもあるので一概に要求することが悪いとは言えないので,よく考えることが必要だ.

うーん.難しい... 

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12月30日の概略移動マップ(Google mapsより)

初めての海外一人旅 ミャンマー2 ~師走のゴールデンロック~

12月29日

7時 起床

7時30分 朝飯

朝飯付きのホテルだったのでホテルで朝食を済ませる。どんな朝飯だったかは記憶にないが,飯はうまかったとメモに書いてる.なぜかがらがら.あとスタッフの対応が良かったのは覚えている。

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なんて書いてあるのかはわからないが,ビルマ語のあまりの可愛さに写真を撮ってしまった.基本的に丸文字だ(笑).ハンター語みたい.

 

8時30分 ホテルのロビー

マンダレー行きの夜行バスを予約しようとホテルの受付に相談。英語は当たり前のように通じる.年末って事もあり、当日の夜行バスをとることができなかった。明日ならあると言われたので、30日の夜行バスをとることに。

こうなると明日の夜行バス発車までの今日明日非常に暇になる。ヤンゴン周辺はそんなに見るところが多くないので,最終日の余った時間で、観光しようと思ってたんだが…

とりあえずホテルにいてもしょうがないのでどんな感じか、ホテルに荷物を置いて散策に出かける。外にでるとやはり東南アジア!ごちゃごちゃカオスな町は、忙しく殺伐とした日本の生活に疲れた自分には非常に心地良い。とはいえノープランで外に飛び出してしまったため,体制を整えようと,一休みできるとことを探す.しばらく歩くと公園にたどり着く.後で調べると,マハバンドゥーラ公園.

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左に映るのは独立記念碑.右の方には高層ビルも映る.さすがミャンマーの中心地ヤンゴン.ただし,首都ではない.首都はネーピードという人工都市で最近(2006年)遷都されたようだ.(行ってから知った.ミャンマーヤンゴンだと思ってた.)

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奥にスーレーパゴダをのぞむ.この公園はヤンゴン市民でにぎわっていた.非常に明るく,治安の悪さを感じない.公園内の縁石に座り地球の歩き方を読んだ.

やはりヤンゴン周辺はいくつかのパゴタを回るしかない.ただ,それは一日で十分だ.最終的にはできればバガンを回ってヤンゴンに着いてから余裕をもって一日は置きたい.その一日でヤンゴンを回りたい.うーん.とここで、昨日のタクシーの運ちゃんがゴールデンロックがおすすめだと行っていたのを思い出す。ゴールデンロックってのはたまーにテレビなんかでやっている,崖のギリギリのところでギリギリバランスをとっている神聖な石だ.ミャンマーに来る前の予定ではゴールデンロック行ってもいいかなと考えていたのだが、日程的に諦めた経緯があった。ヤンゴンから頑張れば日帰りできるそうだが,地球の歩き方を読んで難しそうだと感じた.ただ,思わぬ空白の1日半ができた.これは行くしかない。ゴールデンロックがあるチャイティーヨーには鉄道で行けるはずだ.とりあえず駅に行き確認しよう.ということで,ヤンゴン中央駅を歩いて目指した.

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途中の街並み.イギリスの植民地であっただけあって,街並みがヨーロッパ.そこに無造作に張り巡らされた電線が東南アジアっぽい.

歩いているときに気が付く.ミャンマー,車の交通マナーが悪すぎる.クラクションの嵐.セブ島に行った時もひどいと思ったが,そんなレベルではない.アジアの国全部行ったことあるわけではないが,ワーストだと思う.そして歩行者も負けていない.歩行者は誰も信号を守らない.すげー国だ(笑).逆に車は信号だけは律義に守るのが不思議だと感じるほど(信号守るのは当たり前だが(笑)).郷に入っては郷に従え.自分も信号無視をするが,慣れないので車に轢かれそうになりながら,ヤンゴン中央駅を目指した(笑).

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線路の奥に映るヤンゴン中央駅.全体的にぼろい.

ヤンゴン中央駅に着いたが,ヤンゴン中央駅はビルマ語の表記しかない.海外旅行一人旅2日目の自分は英語表記がなく,現地民ばかりである状況にビビりまくり,なんにもできず,写真すら撮らず,とぼとぼとホテルに帰る.(パシャパシャ写真を撮りまくったり,外国語で話しかけたりと観光客丸出しだとからまれないか,この時の自分は不安であったのだ.ほんとにビビり.)

 

ホテルのロビーでデポジットしたリュックを回収した.なんとそこには日本人2人組女の子がいたが,恥ずかしいのでしゃべらず.ロビーで今度はゴールデンロックがあるチャイティーヨー行きの昼行バスを探すが、10時過ぎ,やはりもう時間が遅いので予約出来ない。というか、早朝にほぼ出発していた.明日の朝発バスだと夜のマンダレー行きに乗りくれる可能性がある.やはり電車で行くしかない.もう一度駅に行くが,先ほどと同様,ビビッて何もできなかった.町のプレハブの小さな旅行会社でばすをさがしたが,見つからずしょうがなくヤンゴン観光しようかと気持ちを切り替え,先ほどの公園の近くのスーレーパゴダを目指した.

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歩道橋から撮影したスーレーパゴダ.ヤンゴンはスーレーパゴダを中心として都市計画されている.

 

11時 スーレーパゴダ

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とりあえずスーレーパゴダに来た.パゴダは仏塔を意味しており,この金色の塔そのものがお釈迦様と同様な存在らしい.明らかにお寺とは違うものらしい.

(リンク先参照https://tripping.jp/asean/myanmar/67498

パゴダの敷地内は土足厳禁.入り口で靴を脱ぎ,外国人料金を払い靴を預け入る.ここでパコダの中で明らかにこちらに話しかけようとしてきているミャンマー人の視線を感じるが無視する.

ミャンマーは本当にオリジナリティの高い国である.写真に写る男性のようにミャンマー人は男性もロンジーと呼ばれる民族衣装のスカートをはいている.これは自分も後で買うことになるのだが,デカパンのような布を折り返してうまく腰に巻いているのである.この写真はこのおっさんのロンジーが珍しくて撮影したわけではなくたまたま映りこんだだけなのだ.つまり,未だにミャンマーの最先端,ヤンゴン市街でも男性の多くは当たり前のようにロンジーを履いている.

もう一つのミャンマー人の特徴は女性の化粧,タナカ(Thanaka)である.ミャンマーについたら多くの女性が顔に白い粉を塗っているのを目にする.これはタナカと呼ばれる天然由来の化粧品で日光から肌を守っているらしい.地方に行くと結構男性も顔に塗っている.頬っぺたの周りにきれいに丸くタナカを塗っている若い女の子もいれば,おばあちゃんや赤ちゃんなんかは雑に顔全体に無造作にタナカが塗られていて,逆にかわいい(笑).

パゴダは中央の塔(ゼディ)を中心に通路となっている.とりあえず一周すると自分をじろじろ見ていたミャンマー人が話しかけてくる.

"Are you from Japan?"

日本人であることがバレバレだ(笑).大抵日本人をカモにする人は片言の日本語で話しかけてくるが彼は英語で話しかけてきた.

"Yes"

と言って彼を見ると,色が黒く,アジア系とインド系の中間って感じの顔の若者だった.彼の話を聞くと,自分は大学生で観光業を専攻している.いつも観光のことを学んでいるので,困ったことがあったら頼ってほしい.とのこと.いやー怪しい.そして彼は,スレーパゴダの解説を始める.ミャンマーの場合は生まれた曜日が大事で,水曜日だけは2つに分かれてて,自分の生まれた日の像に何回水を掛けてあげて,祈る,云々.

君は何曜日に生まれたんだい?

いやー知らん(笑).

自分はまだ彼のことを信用できずに,絶対にチップは払わんからな,とあらかじめ言うが,これは練習だし自分も楽しんでいるからお金なんか要求するわけないじゃないか.と彼は言う.

彼と話しているうちに,ゴールデンロックへの思いが再びわいてくる.今回行かなかったらこんな辺境のミャンマーに来ることなんて,もうないかもしれないから一生行くことはないだろう.こいつに頼れば,多少ぼったくられるかもしれないが,あきらめかけていたゴールデンロックに行けるかもしれない.藁にも縋る思いで,彼にゴールデンロックに行きたいことを打ち明ける.

 

自分 ゴールデンロックに今日行きたい.朝発のバスは行ってしまった.鉄道はよくわからん.どうすればいい?

ヤツ おーゴールデンロックか.いいところだよ.最近彼女と行った.鉄道だと時間がかかるからやめたほうがいい.タクシーだったら今からでも行けるよ.

自 タクシーチャーターするの?

ヤ そうだよ.実はおじさんがタクシー運転手で,前彼女と行ったときは100$で行けたけど,それはミャンマー人価格で,君は外国人だからもう少しかかるはずだよ.

自 自分はどれぐらいで行ける?

ヤ 150$ぐらいかな.

 

地球の歩き方にはタクシーチャーターは180$~と記載があったので安いではないか.もうやけくそだ.

 

自 案内してくれないか?

ヤ オッケー.行こう.僕も一緒に観光していい?ガイドするよ.

自 それで価格あがったりしない?

ヤ (笑).変わんないよ.僕も観光するから.

 

ということで,スーレーパゴダを彼とともに出る.スーレーパゴダを出ると,すぐに彼のお兄さんという人がおり(ほんとかどうかは不明),彼が兄さんにゴールデンロックに行く旨を伝える.

あらら,やっちまった.やっぱぐるじゃん(笑).まぁもういいや.どうにでもなれ.ということで,交渉する.彼は最初150$って言ってたのにお兄さんが150は無理だ.200$だねという.それでも,地球の歩き方に書かれた価格と比較すると高くないと思った.最終的に,1泊2日のタクシーチャーター+観光ガイド+食事と次の日のヤンゴン観光+マンダレー行きのバスターミナルまでの送迎(ホテル代は除く)で250$で決めた.150$に色々つけた結果,250$になった.しょうがないか.ただこれ以上取られたくないので,絶対にこれ以上払わないからな.って言うと,わかってる.だけど,ホテル代だけ別だからねと.

 

そういえばこんな高い金払えないから,カードで払いたいんだけどできるかと聞くと,カードはチャージがかかり非常に高いからやめた方がよい.キャッシングで降ろした方がいい.とのことだったので,言われるがままにATMに向かう.ATMで金をおろしている間彼らは大人しくベンチに座って待ってた.ただし,キャッシングの設定をしていなかったので結局できず,もうカードで払うからいいと彼らの”エージェンシー”に向かう.

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ヤンゴンのアパートなどが立ち並ぶ路地を進む.右で指をさしているのが,最初に話しかけてきた弟の方だ.たどり着いた旅行代理店は,学生の頃お世話になった小さい不動産代理店に似ていた.狭い部屋にカウンターがあり,代理店の夫婦が働いている.甘いコーヒーを出され,ありがたく飲む.無事にカードでの支払いを終えた.兄弟は旅行代理店からガイドのための大量の札束(ミャンマーはインフレ)を受け取り,店を出て兄弟とともに昼飯を食べに行く.希望を聞かれるが,何でもいいというと,カレーに行こうという.カレー屋に向かう途中,彼らはよく話す.ミャンマー初めてか,彼女はいるか,どんな仕事をしているか,右目が赤いのはどうしたんだ等々.サッカーをしているらしく,”ホンダ,カガワ,オカザキ”などの名前が出てくる.外国に行って日本人と言うと,現地人から最初に出てくる言葉はサッカー選手の名前だ(アジアだけなのか?).

 

12時30分 昼飯

入ったカレー屋はスーレーパゴダの近くにある,ローカルなカレー屋でミャンマー語しか書いていない.

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ここのカレーは所謂ヒンと呼ばれるミャンマーカレーではなく,インドカレーだった.ポークかチキンか弟に伝えると,皿が運ばれていて,バケツに入ったご飯を店員が皿に盛る.確か,ルーは最初から別の皿に入っていたような気がする.

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なんでこんなに,映りが悪いのか(笑).海外旅行二日目の自分は,写真撮りまくるのが,観光客丸出しで恥ずかしく,あまりとっていない.カレーも取っておけばよかった.

聞くと彼らは非常に若く弟が18歳,兄が23歳だったかな?でよく食べる.お代わりまでしている.君も食べるかと聞かれるが自分はそんなに若くない.食べなよって若干無理やりご飯をお代わりさせられ,腹がパンパンの状態で,店を出る(笑).確かにご飯はぱさぱさでよく腹に入るのだが...

近くのコンビニで買い出しをする.飲み物,お菓子など.どれがいいのかよくわからないので兄弟に任せる.弟は店内に若い女性のグループが入るのを目で追う.そしてこちらを見てヒューみたいな声を出す.こいつ女好きだ(笑).若い集団は日本人では無かったが,中国人か韓国人だろう.

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買い出しを終え,タクシーに向かう.左が兄.右が弟.途中,兄に声をかけられる.

兄 困ったことがあったらすぐにマイブラザーに話せばいい.彼が面倒を見てくれるから.

結構いいやつじゃん.ということで,兄と別れ,彼ら曰く彼らのおじであるタクシードライバーの運転するタクシーに乗り込んでゴールデンロックに向けて出発する.

 

13時前 ゴールデンロックに向けヤンゴン出発

最初,エアコン付きのタクシーって言ってたのに,エアコンなしの窓全開のタクシーであったことに関しては,目をつぶる.

タクシーは渋滞して混雑するヤンゴンの市街地を走る.おじさんドライバーは,自分に話しかけてこないが,助手席の弟とは話している.ただし弟とは違い,陽気なタイプというよりかは物静かな感じであった.弟はブルートゥースか何かで車のスピーカーとスマホを接続して音楽を大音量で流している(笑).ミャンマー語の曲ではなく,洋楽がメインであった.助手席に座る弟は,しきりに後ろの自分を気にかけ,おっけー?って聞いてくる.結構いいやつだった.

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シュエダゴンパゴダの前を通る.

ミャンマーの車はもっぱら日本の中古車だ.

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面白いのは日本で使われていたままの外装で使用されている.幼稚園の送迎バスも走っていた.どうやらミャンマーでは品質の高いと言われる日本車をそのまま使用することがステータス?というよりか,安全の印らしい.今回乗ることはできなかったが,ミャンマーの鉄道には日本の広告がそのまま使用されていたというような話を聞いたことがある.おじさんドライバーの車もトヨタで,車検のシールがそのまま張られていた.

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高速道路の入り口.Please "Q"とは?

タクシーは草原の高速道路を走る.100kmほど出しているが,窓全開でしかもシートベルトがないのが怖い.途中,町を通る個所もある.バスより近くで街並みを眺めながら走るので,よりミャンマー民の生活を見ることができる.時折,大音量で音楽を流しながら,道端で缶の壺みたいなものをじゃらじゃら振っている人たちがいる.缶の中にはおそらく小銭が入っており,多分お金を集めているのだと思う.ミャンマーのパゴダはすべてミャンマー人の募金でできており,貧しいにも関わらず,人に尽くすということをする国であるということ.自分も学ばなくてはと思う.ミャンマーでは募金が集まるためか,いたるところに黄金のパゴダが建立されていた.

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途中踏切で,車は止まる.このように近くでローカルなミャンマー人の様子を見られるのは興味深い.ここでは,男性もタナカを顔に塗っているのがわかる.弟は踏切が長いのを知っているからか,車を降りてお菓子を買ってきた.

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弟が買ってきたお菓子.川魚のから揚げみたいなやつ.おいしかった.

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別の個所でまた踏切にかかる.電車はぼろく,当然窓は開けっぱなし.ドアの個所にミャンマー人が座っているのがわかる.

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3ケツのバイク.子どもに盗撮してるのがばれる(笑).すまん.

踏切前には事務所が設けられており,人力で開け閉めしていた.

 

ひたすら,タクシーは走る.

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タクシーからの景色.見渡す限りの草原.日も少し傾いてきた.

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大きな川を渡る.後で調べるとバゴーの近くのシッタウン川であるのではないかと思う.弟曰く,ここからヤンゴンと文化が変わるとのこと.

ここから少し行ったところで,小便休憩.とは言え,トイレなどない路肩に止まったので,森に入り,立ちしょんする.

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しょんべんしたところの道路を挟んで向かい側の集落.屋根が草でできている.田舎だ.こんなところでもネットが飛んでいるのが本当に不思議でたまらない.

おじさんドライバーはよくわからん,赤い何かを飲んで,しょっちゅうそれを道路に吐いている.ほかのドライバーもみんなそんなことをしているので,ミャンマーの道路はいたるところが赤くなっている.あれは何なのか?

さらにタクシーは走る.

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写真奥に建設中のブッダが映る.ミャンマーでもっとも大きい大仏になるそうだ.”建設中の大仏”なんて,日本だとまぁまぁなパワーワードだと思うのだが,さすがは敬虔な仏教国ミャンマーだ.

このあたりから確かゴールデンロックが山の上に見えた.ゴールデンロックが見えると弟は指をさしイエーイって言ってハイタッチしてきた(笑).

とは言え,ここからゴールデンロックのふもとのキンプンまではまだ結構かかった気がする.

 

16時30分 キンプン着

弟曰く,普通4時間半かかるところが,おじさんドライバーが頑張ったおかげで,3時間30分で着き,ギリギリでキンプン発のトラックの17時の最終便に乗ることができそうとのこと.キンプンはゴールデンロックの玄関で,年末ということもあり,多くのミャンマー人でにぎわっていた.ここで,弟が

”いろんな人が声をかけてくるから相手にしないで僕についてくるように”

と言った.他にも何か言ったが,よく聞き取れず.ここからトラックを改造した乗り物に乗って山を登り,ゴールデンロックに行くのだが,自分はミャンマー人専用の乗り物に乗るからばれないようにしゃべるなと弟が言ったと勝手に解釈し,黙る.今思えばありえないのだが,周りはミャンマー人ばかりで外国人の姿見えなかったのもありそのような解釈をした.そして写真も控えたためあまり写真が残っていないのが残念だ.(実際は政府が運営するトラックなので,撮影はだめらしい.みんな撮影しているが.)

キンプンからぎゅうぎゅうのトラックの荷台に弟とおじさんドライバーとともに押し込まれる.荷台と言っても下の写真のような感じで座席になっている.(翌日撮影).

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弟に任せっきりだったので,どうやってチケットを買うかわからなかったが,ここは一人で来ていたらまぁまぁ難度が高いと思った.弟ガイドと来てよかった.

 

17時頃 キンプン出発

しばらく待つとトラックは人混みにクラクションを鳴らしながら突っ込んでいく.そして少し走ると,バスは止まり,料金回収なのか,募金なのか知らないが,お金を集めに来る人にみんないくらかの金を払っていた.弟も払っていた.このようなポイントはいくつかあったので,募金なのかもしれない.

そしてそのようなポイントを抜けると,恐怖のトラックの旅が始まる.とにかく,狭い山道をバカみたいな速度でトラックが登るのだ.もう,暴走としか思えない.対面通行不可能な箇所が多く,向こうからトラックが来た時には道を開けておく必要があるのだが,一応ちゃんとその対応はしているから制御はできているようが...カーブを曲がるときもものすごいスピードで曲がるので,必死に椅子にしがみつく.もちろん手すりやつり革なんてないので,みんなキャーキャー言いながら揺れるがままに隣の人によたれかかる.弟は余裕そうで,ビビっている自分を見て爆笑している.そして,動画を撮られた(笑).そのうち,トラックでビビる日本人としてyoutubeにあげられるんだ(涙).命の保証がないからジェットコースターとは別次元の怖さだ.ちゃんと地球の歩き方に書いておいてほしかった(笑).ちなみにこんな恐ろしい馬力のトラックはどこ産のトラックかと思って後で確認したら,HINOって書いてあった.

トラックで山を登り,ケーブルカーの乗り場付近までくると時折山の上にゴールデンロックが見えてくる.先ほどまでの盛り上がりはどこへやら,人々は神妙な面持ちになってゴールデンロックを眺める.ゴールデンロック(チャイティーヨーパゴダ)は敬虔な仏教徒ミャンマー人の憧れの地であるのだ.陽気な弟ガイドもゴールデンロックが見えると,手を合わせ,祈っていたのが印象的であった.

 

18時10分頃 チャイティーヨーパゴダ入り口付近着

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パゴダの入り口は人・人・人.ほかのパゴダと同様にここからはだしになったような気がする.(違うかも).確か階段があり,その先が裸足だった.気が付かなくて,弟ガイドに靴脱いで!って注意された記憶がある(笑).

ここからゴールデンロックを目指して人混みをかき分け,歩く.

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辺り一面人の群れ.

どこかにチェックポイントがあり,名前とパスポート番号を記入し,金を払った.(ツアー台に入っているのでガイドが払った.)

山の上ってこともあり,若干涼しい.日本の秋ぐらいで自分には心地の良い気候であった.ただ,南国民の弟ガイドはさむいさむいと震えていた.この混雑の中,弟ガイドは煙草を吸い始めた.自分も勧められて吸ったが,人が多くて危ない.弟ガイドは優しいが,やはりこーゆうところは少しモラルがないというか,これから国としてマナーを覚えていく途上なんだろうと感じる(一方でこの旅の最終日,わざわざごみを拾ってゴミ箱に入れている素晴らしいミャンマー人もヤンゴンでは見た.結局は人柄なのか.)

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右奥にゴールデンロックが映る.まだ遠い.ゴールデンロックまではずっとこんな感じで,人しかない.弟とおじさんの判断で,とりあえず宿を探し,荷物を置くことに.この日はもう下まで戻れないので,山の上で一晩過ごすことになった.二人は最初はタクシーの中で寝るって言ってたんだが...一緒に泊まるんかい!ミャンマー人の計画性の無さ(笑).

弟ガイドが手あたり次第宿を探すが,さすがにハイシーズンということもあり,宿も全然開いていない.そこで二人に通されたのがここ.

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右が弟ガイド,奥がおじさんドライバー.

飲食店の裏にあるありえなく狭い,宿.5畳ぐらいのただの部屋.ここで,3人で寝るとのこと.f:id:yaseinoosamu:20191022162139j:plainまじか.彼ら曰はく,ミャンマーの伝統的スタイルだとのこと.ほんとかい.そして40$程度.普通に高い...ぼったくりめー.いやだったら別のところを探すから言ってくれとおじさんドライバーに言われる.まぁこの混雑状況なのでしょうがないと金を払い,二人が少し外しているので部屋でボーとしていると,ここを管理しているミャンマー人が突然入り口に来てミャンマー語で声をかけてくる.??ってしていると,ミャンマー人はどこかに行き,その代わり弟とガイドは帰ってくる.二人は,管理人に外国人は泊められないと言われてしまったと言い,再度混雑する路上へ繰り出すことに.二人に金を返してもらい,宿を探すがなかなか宿は空いていない.一つだけ空いているのを見つけたのが,先ほどと比較してすごくグレードのアップした宿であった.100$だと.高い!まぁ,でもあの混雑具合を見たらめんどくさい.1万円ちょいぐらい出してもいいかということで,そこに泊まることに.パスポートはフロントにお預けだった.弟ガイドとおじさんドライバーも身分証を預けていたからしょうがないんだろう.ってかやっぱりおぬし等も一緒に泊まるのね(笑).

 このホテルは後で調べたら,チャイトーホテル.地球の歩き方を見たら100$は一般的であった.人混みを歩いてきたので少しホテルで休憩.

こうしている間に弟ガイドが営業をしてくる(笑).

”ロンジーを履こう.買ってきてあげるから,いいやつは15$.安いやつは10$どっちがいい?君がロンジーを履きながら祈っている姿を女の子が見たら,みんな君に見とれるはずだ”

と.少し高いなと思いつつも,まぁ記念にいいかということで安いやつを頼む.多分半分ぐらいは弟ガイドのチップになるのだろう.ロンジーを履く理由が女の子に注目されたいなんて,冗談とは言え,ミャンマー人見損なったぞ(笑).そんな不純な状態で祈っていたのか!

好きな色だけ伝えると,弟ガイドは青いロンジーを買ってきた.

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 弟ガイドに履かされて,記念撮影(笑).決まってるぜ!おじさんドライバーも履き方を教えてくれた.サンダルは持っていなかったので,弟ガイドに借りた.君はどうするのって聞いたら,ニコニコしながら裸足で歩き始めた.祈る準備もできたところで,再度ゴールデンロックを目指した.

 

20時頃 ホテル発

ゴールデンロックを目指す.写真の時間を確認すると,ホテルを見つける1時間半以上,山頂に到着してからさまよっていたのか...ゴールデンロック手前の広場には,足の踏み場がないぐらいのミャンマー人の敷物.どうやら,ここに来た多くのミャンマー人は外で布敷いて,毛布にくるまり屋外で寝るようだ.確かに,ここに来る前,兄ガイドも,君もパゴダの中で寝てもいいけど,日本人だからいろいろ盗まれちゃうからちゃんとホテルに泊まった方がよいみたいなことを言っていた.その時はよく理解していなかったが.

なんで,多くのミャンマー人が家に帰らずわざわざここに寝泊まりするかというと,朝の5時か6時だったかぐらいまでにお祈りすることが最も効果的であるみたいな言い伝えがあり,朝早くはトラックが出ていないのでみんなパゴダ内で一夜を明かし,早朝に祈るのだと弟ガイドが言っていた.

人混みを歩くと,15分程でお目当てのゴールデンロックにたどり着く.

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近くで見るとめちゃくちゃでかい!!そしてライトアップされていて神秘的だ.写真の右上に映る人たちは,ゴールデンロックに直接金箔を塗って祈っている人たちだ.彼らが押すせいで今にも落ちそうだが,言い伝えによるとブッダの頭髪が祀られているおかげで,バランスを保っているらしい.なお,女性は岩には触れないので,右上の列は男しかいない.

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ゴールデンロックの下.手前では人々が跪いて祈っている.奥の階段にも人がいっぱいだ.なんかみんな幸せそう.f:id:yaseinoosamu:20191027165506j:plain

日本の神社では,おみくじや短冊をかけるところがあるが,ゴールデンロックには鈴をかけるところがある.ゴールデンロックの左側に映る金色の装飾がそれだ.鈴の揺れる美しい音色と,家族で祈る人々を見ていると,自分も幸福な気持ちになった.突然,師走を感じた.

階段を上り,ゴールデンロックの横に来る.ここで,弟ガイドにいくらかを払い,金箔をもらい塗ることにした.混雑していて写真はないが,柵の前に係の人がおり,そこに並んで,祈りに行く.スマホは入り口で見ていてくれるおじさんドライバーに任せた.弟ガイドから金箔の塗り方を聞いたが,行ってから1年近くたっているので,忘れてしまった.忘れる前に書けばよかった.ただ,難しいことはなくてとにかくゴールデンロックに金箔をこすりつけ,終わったら頭を下げて祈るって感じだったと思う.

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祈る自分と,弟ガイド(右).ってちゃっかりおぬしも祈ってるんかい!(多分,わしの金で.)おじさんドライバーのスマホ技術の無さで少しぶれているのが,残念(笑).

 

21時ごろ 夕飯

祈り終わったらゴールデンロックの近くの飯屋で,ご飯.

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これがミャンマーの一般的なご飯”ヒン(ミャンマーカレー)”.豚肉や鶏肉を油で煮たものらしい.ネットを見ると脂っこくてまずいとの評判であるが,非常に美味.若いから?あんまり油とか気にならなくて,味付けは最高だし,コメはぱさぱさでどんどん腹に入る!サラダみたいなのもついてて,飽きない!

ご飯を食べた後は,宿に戻る.長い一日であった.当初の計画では今頃ヤンゴンからマンダレーに行くための夜行バスに乗っていた時間なのである.それがかなわず,昼近くまでダラダラとヤンゴンで過ごしてどうするか考えていたが,弟ガイドと出会い,勇気を出してゴールデンロックに行きたいことを伝え,おじさんドライバーが高速運転をし,後は運もあり,こうして師走で大賑わいのゴールデンロックに来ることができた.なんとなく,不思議な気分.

 

ホテルでは弟ガイドと話をする.今日彼には本当にお世話になった.最初はすごく疑っていたが,非常にいいやつだ.

ホテルに入った後,彼は自分もこんなすごい宿に泊まれたのは初めてだ!Thank you for everything!なんて言って,普通のビジネスホテル変わらないような宿をきょろきょろして目を輝かせていたのだが,結局シャワーは浴びず,ベッドに寝ず,床に毛布を引いておじさんドライバーと寝ていた.多分,おじさんドライバーに一応お客さんだからって言われて遠慮したのだろう.シャワーぐらいは浴びてくれてもよかったし,ベッドだってダブルだったから,寝てくれてもよかったのに.

両親はすでに亡くなっているようであった.母が病気になり亡くなり,父はアルコール依存症になった後亡くなったと.お兄さんが頑張って働いてくれているおかげで大学に行くことができている.大学ではサッカーチームに所属していて."I'm a little bit  good pleyer"なんて,謙遜しながら言っていた.海外に行ったことあるかって聞いたら,サッカーでタイに行ったことが一度あるって言っていた.スポーツで海外に行けるなんて,結構優秀な選手なんだろう.

弟ガイドはよくしゃべる.一人暮らしなのかとか,料理はするのかとか.ミャンマー人は結婚するまで家を出ないそう.まぁ.いきなり日本人来たから商売ついでに観光行ってくるわーなんて自由な生活しているんだから,一人暮らししてるのとおんなじぐらい自由なんだろうが.

 

22時 就寝

自分はベッドで,おじさんドライバーと弟ガイドは床で毛布にくるまって寝ている.ドアを開けていたせいで,巨大なスズメガみたいな虫が部屋に入ってきて,寝ている自分の胸に落ちてきた.さすがにビビッて飛び起きるが,二人はすでに寝ている.電気をつけるのははばかられて,蛾を払い窓の方に行ったことを確認してベッドに戻る.

神聖なゴールデンロックのすぐそばで,多くのミャンマー人が外や床の上で寝る中,自分はホテルのベッドで蛾におびえながらミャンマー二日目を終える. 

初めての海外一人旅 ミャンマー1 ~ビルマへ!~

ミャンマー旅行記

2018年末から2019年始にかけて行ったミャンマー旅行記をまとめる.旅行からすでに1年近くたっているところもあるので,忘れていることもあるが,覚えていることを記載する.時間は撮影した写真を確認して記載する.

追記)旅の途中(1月1日まで)のメモが見つかったので,適宜書き足す.

 

旅立ちの前

2018年末は社会人になって2年目と半年.彼女もずっとできず仕事もうまくいかず,飲み会シーズンでコミュ障っぷりを発揮しうまくしゃべれずで,非常に落ち込んでいた時期である.そんな自分が初めての一人での海外旅行になぜミャンマーを選んだかは覚えていないが,きっとミャンマーが自分を呼んでいたのだろう(笑).実際は,治安が比較的良くて日本人が少なそうな南国で,解放されたかったのだと思う.そんな理由で本能的に?この国を選んだわけではあるが,この旅を通じてミャンマーという国に生きる力を少しわけてもらうことができた.自分にとって非常に大事な旅だったと思っている.それだけでなく,初めての海外一人旅で初々しい,いろんな発見があった旅行であり,今までさぼってきたが記録に残さずにはいられない.

 

2018年

12月28日(金)

4時30分 起床

 

5時30分 最寄駅出発

 

6時30分頃 成田空港到着

9時15分のフライトに合わせ,2時間以上前に成田空港到着.

 

6時45分 エアアジアチェックイン

チェックインカウンターが開いたようであるので,エアアジアXのチェックインカウンターへ.辺鄙なところにあった.そして人がほとんどいなくてすぐにカウンターへ.ここでエアアジアの係の人に止められる.

”その目は大丈夫でしょうか.こちらへお越しください.上司を呼んできます.”

急遽,端の方に用意されたパイプ椅子に座り,上司の方を待った.

 

やっぱりか,と思った.このときの自分の目の状況はひどいものであった.ある”事故”がきっかけで,網膜下出血という状態になっていたのだ.目の表面の透明にあるレンズの下で出血が起こった状況.目の充血ではなく,出血.つまり,白目の一部が出血で赤い状態になっていた.発症したのは1週間前.網膜への外傷でできるため,感染症とかでは無く,痒みなどは無いので,通常一回血が出てから1週間程度で白目に吸収されるのに.今回の自分の場合は大量出血であったので,1週間では収まらなかった.昨日まで会社に行くときは眼帯をして過ごしたが,今日に限っては出国審査があるから眼帯はNGだろうと思い,外していた.自分としては痛くもかゆくもなく鏡さえ見なければ普通であるが,周りの人から見ると,白目が赤くなっているので不気味であり,心配されるので非常に厄介だ.

 

しばらくすると,先ほどの係員の上司の女性がやってきて,自分の目の状況を事情を説明した.そうすると,

”わかりました.ただし,飛行中は気圧の差があるのでどんなことが起こるかはわかりません.誓約書に記載願います.要するに,お客様に何かあっても弊社は一切の責任を負いませんという書類です.サインいただけますでしょうか.”

丁寧に説明してくれた.もちろん,航空会社としてはこうゆう書類を書かないで何かあってから訴えられたら大変だし,適切な判断だと思うので冷たいなんて思わなかった.何よりサインすればちゃんと乗れることが嬉しかった.サインして無事チェックインを終える.

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”この紙は目的地に着くまで失くさないでお持ちください”

と最後に言われるが,これはタイで乗り継ぎの際の自分のために言ってくれたことでもあったのだと,7時間後に知ることになる.

 

7時 両替

ヤンゴンでは日本円をミャンマーチャットに変えることができないようであるので,事前にUSドルに換えておく.32,000円をUSドルに換えた.250$.

 

7時10分 南側出発口に並ぶ.

7時30分に出発門が開き,出国.自動認証であるので,目の赤さで止められることはなかった.第二関門突破.

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早朝の成田空港.98番搭乗口.7時50分.誰もいない.成田空港は周辺住民の反対により夜間離着陸ができないのだ.

 

8時50分搭乗

 

9時15分 成田空港出発

多分定刻通りに出発したのではないだろうか.自分は目を隠すために買った帽子を深くかぶる.飛行機内のエピソードは特にないが,あるとしたら隣のねーちゃんとその母ちゃんの2人連れがイミグレために記入するためのペンを持っていなかったので貸してあげたぐらいだ.

 

14時過ぎ(現地時間) ドンムアン空港

多くの乗客はバンコクが目的地であったようなので,自分だけトランスファーへと向かう.チェックインの際にここでも,目が赤いことを指摘される.

”Are you OK?”

美人のタイ人のエアアジアスタッフに聞かれ,へたくそな英語で答えるが理解してくれない.そうだ.と思い出し成田空港で書いた誓約書を見せると,通してくれた.こーゆうことだったのね.と成田で対応してくれた女性スタッフに感謝する.

無事に乗り継ぎ便にチェックインし,ドムアン空港内をうろつく.なんかじめじめしてて暗い空港だ.乗り継ぎは6時間もある.

 

14時30過ぎ

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腹が減ったので昼飯を食べる.なんか,ドムアンまでの便で機内食を食べたから今日はもう3食目だ(笑).ガパオライスかな?チャンビールも飲んで!からうま!600円ほど.そういえば,この旅行の後に行った,GWのタイ旅行ではガパオライス一回も食べなかったような...この時は初めての一人海外だったので結構緊張してオーダーした(笑).その前もかなりドムアンをうろついた記憶が.どの店もマスターカード表記ばかりでVISA使えるのかよ .だけど聞くのこえーな.ビクビクってしていたような気がする.勇気を出してコンビニで水を買うとき,VISA使えるか聞いたとき,は?みたいな反応された気がするし.(空港の店員ってどうしてこんなにも無愛想なんだか.)

 

15時頃 飯を食った後は,すぐ隣にあったタイ式マッサージ.

15分待ってが聞き取れなくて,おどおどしていると,時計をさして若干キレ目で教えられる.こっちは初海外でビビってんだ.許してくれ.

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しばらく近くの席で待つとすぐに自分の番が.タイ式マッサージと言えば超激しいものを思い浮かべていたが,受けていたら普通ですごく快適だった.45分.約1500円.

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がらがらの空港.というよりかはがらがらの場所を選んで,椅子に座り本を読んで過ごす.空港内は混んでいるところと空いているところの差が激しい.自分の搭乗口から離れたくないのか?乗ろうとしている飛行機の待合室はやたら混んでおり,地べたリアンが多く,秩序が無いからだ.白人,アジア人問わず外国人に多いが,パブリックスペースでの地べたリアンはほんとにみっともないからやめてほしい.万が一結婚出来て子供ができたらなら,これを第一に教えたい.ほかは自分で学んでくれ.

読んだのは宮本輝の”オレンジの壺 上巻”.大好きな作家だ.主人公の佐和子が,おじいさんの遺物をもとに,フランス,ヨーロッパを旅する物語だ.今みたいにスマホがなかった時代の海外旅行はいかなるものであったのだろうか.いずれにせよ今の自分にぴったりだ.夢中になって読む.

 

20時30分 ドンムアン空港

タイエアアジア便に乗り,ヤンゴンに向けて出発した.隣の人は若い女の子だった.タイ人?ミャンマー人?なんで一人で飛行機に乗っているのだろうかとか考えながら飛行機に揺られる.事前に機内食を頼んであったので,4食目.ほかに頼んでいる人がいなかったから一人だけ機内食を食べ,なぜか優越感に浸る.

 

21時10分(現地時間) ヤンゴン

1時間10分の短い飛行でヤンゴン着.タイとミャンマーで時差が30分あるので,現地時間で示すと40分.緊張するのは入国審査.この目のことを何か言われないか.怖いミャンマー人の入国審査官ににらまれる.だけど彼は一言も発さずパスポートに印を押す.ミャンマー入国に成功した.日本パスポートを持っている人は今はVISAの申請が免除されている.特に何も申請することなく,ミャンマーに入国できた.飛行機を降りてから入国するまではほとんど時間がかからなかったように思う.

 

ヤンゴン空港についてすぐに耳にしたのは意外にも日本語のアナウンス.ANAの直行便が出ているらしい.自分も一応ANAマイラーであるので,お金があったらANA直通便で来たかったが,こんな年末の高い時期にANAで来られる人はどんな貴族日本人なんだろう.今から日本に行くんだから逆か.どんな貴族なミャンマー人なんだろう.いつかは仕事でためたマイルで東南アジア旅行したいものだ.

空港でSIMカードとお酒,ミャンマーチャットの調達をし,ヤンゴン市街に行こうとする.SIMカードの店員はすごく優しい.目が真っ赤な自分に何一つ嫌な顔をしない.セットもやってもらった.空港のコンビニには日本人の若者3人組がいた.意外と日本人もいるもんなんだな.バンコクヤンゴン間の飛行機ではほとんど見なかったが.

 

空港の外に出ると,夜なのにムワッとした空気に包まれている.ヤンゴンに来たなと実感する.

バスで市街に行くと格安らしいが,夜なのでもう出ているかわからない.しかもどこに行けばバスに乗れるかわからない.そうしているとそぐそばのタクシーの運ちゃんに話しかけられる.初海外.ビビッてNo thank you って言って逃げる.客引きは意外なほどしつこくない.

少し冷静になってしゃべらなきゃ始まらないと思い,さっきの人に話しかけるのは気まづいので,少し歩いた先の別の運ちゃんに話しかけるというか,話しかけられられるように近づく.ヤンゴン空港~ヤンゴン市街までの相場は8000チャット(その時は1チャット,0.07円つまり,600円ぐらい).運ちゃんが言ってきた値段は10000チャット.全然アリじゃないか.その運ちゃんのタクシーで宿に向かうことにする.自分の言うホテルの名前を運ちゃんはわかってくれなかったが,スマホを見せるとわかってくれた.初海外.当たり前かもしれないが,スマホを見せればいいのかと学習する.

 

22時前 空港を出発

タクシーで宿を目指す.Hotel K.入国時に宿が決まってないのはまずいかと思い,ドムアンのWi-Fiで予約した宿だ.ヤンゴンの中心,スーレーパゴダからそんなに遠くない.タクシーの中で運ちゃんはつたない英語でよく話しかけてくる.どこの国から来たのとか,ミャンマーは初めてとか,なんで一人なんだとか,彼女はいるのかとか.Singleって答えると,”なんで,かっこいのにもったいない”みたいな感じでお世辞まで言ってくる.こんな国はあまり多くの海外旅行をしたことのない自分のにとっては初めてだ.大抵タクシーの運ちゃんなんて,不愛想で言うことは料金のこと,他に言うこととしたら,人数超過だからちょっと多めにちょうだいねとかいう冗談,こんなツアーがあるんだけどみたいな宣伝等すべてお金のこと.むしろおせっかいな感じがしたが,この感じはこの人だけじゃなくてミャンマー人に共通する特徴であった.自分はミャンマーのことを日本人に伝えるときは,”暑苦しいタイ人が住む,ディープでマニアックなタイ,みたいなイメージ”,と伝えるようにしている.

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 夜のシュエダゴンパゴダ.運ちゃんが説明してわざわざ写真撮れるように車のスピードを落としてくれた.シュエダゴンパゴダはミャンマーの象徴であり,ミャンマー人にとって非常に大切な仏塔だ.

 

22時30分頃 Hotel K 着

夜は空いていたが,30分以上乗っていたと思う.ここだよって言ってわざわざ反対の通りだったのに車を近づけてくれた.運ちゃんに気を付けてねって言われ,別れホテルに入る.いい運ちゃんだった.30$でヤンゴンのツアーしてくれるって言ってくれたが,断ったのが惜しかったかもしれない.ホテルに着く前の通りにクリスマスのMerry Cristmas の飾りが残っていたのが,ヤンゴンらしくて笑えた.この日はもうクリスマスから,3日も経っていたのに.

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広くて快適な宿だ.受付のスタッフがわざわざ部屋まで来て案内してくれたのも非常に好印象.まぁ,日本円して3500円のまぁまぁいい宿だから当然なのか?いずれにせよヤンゴンの宿は高い.数年前はもっと高かったらしい.

プライベートではあるが社内ルールであるので(笑),上司にちゃんと宿に着いたことを報告.あとは同時期にトルコに一人旅している同僚Tにも宿とお酒の自慢.ミャンマービールは6,70円だったっけな.仏教国でみんなそんなに酒は飲まないのに.

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こうして,海外旅行初日が終わる.”ビルマ”に来た.現地時間では23時過ぎだが日本時間では25時30分過ぎだ.成田に6時30分に着くために起きたことを考えると,20時間近く起きている.さすがに疲れた.

何も予約していないけど,できることなら明日はマンダレーに行きたいと自分勝手に思いながら寝る.

GW旅行inタイ まとめ編

タイ旅行まとめ

 

【旅行の背景】

令和元年,天皇の交代によりゴールデンウィークが”天皇即位の日”含め10連休(4月27日(土)~5月6日(祝月))であった.それに合わせ有給休暇を5月7日に取得したため,11連休であった.年末年始に初めて一人で海外に行き(ミャンマー),海外旅行一人旅の楽しみを知ってしまっていた.そこで当初はアジアで治安のよいスリランカへの渡航を計画していたが,渡航1週間前にスリランカ全土で大規模な宗教的なテロがあり,直前まで悩んだが渡航を見送った.航空券はタイ経由でスリランカであったため,途中まで使えるではないかという安易な考えのもと,出発数日前にタイに行くことに決めた.(実際はそんなに簡単なものではなかった.)

 

【旅行の予定】

無し.行き当たりばったり.アユタヤーぐらいは行きたいなと.

 

【旅行の行き先】

4月27日 東京(夜)~大阪(夜行バス)

4月28日 大阪~関空~ドムアン~バンコクカオサン通り

4月29日 カオサン通りバンコク王級周辺観光~チェンマイへ(夜行バス)

4月30日 チェンマイ寺院巡り~現地チェンマイツアー~チェンマイナイトマーケット

5月1日 チェンマイ寺院巡り~バンコク(飛行機)~チャイナタウン

5月2日 バンコク~アユタヤー~バンコク~ナイトマーケット~ナナプラーザ

5月3日 バンコク~ショッピングモール~サーイタイマイ~カンチャナブリー

5月4日 カンチャナブリー周辺観光

5月5日 カンチャナブリー~ヘルファイヤパス~サイヨークヤイウォーターフォール

5月6日 サイヨークヤイウォーターフォール~サイヨークノーイウォーターフォール~ナムトック駅~トンブリー駅~カオサン通りドンムアン空港

5月7日 ドンムアン空港~成田空港~家

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【旅行の費用】

合計:162,051円(た,高い…)

GWだし,直前に取ったからしょうがないけど. 

 

1.交通費:102,597円

(1)航空券:91,097円

内訳

39,110円(①)+37,231(②)-37,231(②)+47,836(③)+4,151円(④)

 ①:関空~ドムアン経由~コロンボ (ドムアンで飛び降り)

  4月28日15:00 関西国際空港 ~ 4月28日19:00 ドンムアン空港

  タイライオンエア

 ②:コロンボ~ドムアン経由~成田(テロによりタダでキャンセル)

  5月6日23:00 コロンボ ~ 5月7日4:05 ドンムアン空港 ~ 

  5月7日11:05 ドンムアン空港 ~ 5月7日19:25 成田空港

  タイエアアジア~タイエアアジアx

 ③:ドンムアン空港~成田空港(②が使えないことが判明したので,取り直し)

  5月7日 2:00 ドンムアン空港 ~ 5月7日10:25 成田空港

  ノックスクート

 ④:チェンマイ空港~スワンナプーム空港

  5月1日16:10 チェンマイ空港 ~ 5月1日17:30 スワンナプーム空港

  ベトジェットエア

(2)その他交通費:11,500円

 内訳

 8,800円(①)+約2,500円(②)

 ※タイ国内での電車バス移動は少量であるので含めない

 ①:夜行バス 東京~大阪

   4月27日22:30 東京駅 ~ 4月28日7:20 大阪梅田

 ②:日本国内移動費

   家~東京駅,梅田~関西空港,成田空港~家

 

2.現地滞在費:37,331円

(1)カード払い宿泊費:6,599円

内訳:2,125円(1泊目)+4,474(4泊目)

(2)両替:30,732円

内訳

10,000円(両替)+10,000円(両替)+7,119円(キャッシング)+3,613円(キャッシング)

(3)お土産:3,101円

1,057円+2,044円

ドムアン空港にて.ゾウのやつ

 

3.その他費用:22,143円

(1)スリランカビザ:4,143円

(2)大阪:18,000円

 

 【旅行の感想】

〇総評

急遽でタイに行くことになったため,ノープランだっただが,タイはノープランで楽しめる観光大国であることを実感した.初日からチェックイン時間を遅れ,名前を張り出されたり,バンコクでは暑すぎて楽しめなかったり,ゴーゴーバーでぼられたり,野犬に囲まれたり,行き先を間違え国立公園でキャンプしたり,軽くうんこ漏らしたり,いろいろあったはずなのだが,思い返すとまず楽しかったという感情が先に出てくるのが嬉しい.仏教国タイのやさしさに助けられた.普段仕事で忙しく生きていたところに東南アジアのゆっくり流れる時間のエキスを入れることができたのではないかと思う.ただ,この旅だけですべてをやり切れたわけではなく,次にやりたいことを見つけられたので,それを回収できるようにしたい.

今後のためそれぞれ思ったことを下記する.

 

〇よかったこと

・人に関して危険な目には一切会わなかった.(犬を除く).無駄に治安いい.

・都会である割に物価が安い.

・タイ人が優しかった.めちゃくちゃ助けてくれるし,チップを要求しない.タイ語が話せなくてもいやな顔はされない.

・一方,めんどくさいからみ方はされなかった.

親日国だった.

ミャンマー程,公に”外国人料金”が設定されていないような気がした.(もちろんタクシーとかは違うが.)

・雨には降られなかった.

・飯がうまかった.

・ほかの東南アジアに比べ,交通がめちゃくちゃ丁寧.本当に丁寧だと感動した.隣のミャンマーは今までで一番秩序無いと思ったため.

・電車の駅に英語表記がある.

・基本英語が通じる.

・ローカル食堂でうまい飯をたくさん食えた.

・ローカル食堂でも変な目で見られなかった.

・食堂で英語が通じなくてもどれ食べてもうまいからジェスチャーで何とかなった.

・食堂だけじゃなく,英語通じなくても周りの人が助けてくれた.

・夜のカオサン通りは雰囲気がよかった.

バンコクのフワランポーン駅より東側は地下鉄が通っていてアクセスが簡単だった.

チェンマイは居心地がよかった.宿のおばちゃんが面白かった.

・現地ツアー当日に申し込めたし,スタッフがめちゃくちゃ丁寧だった.

・日本人のかわいい女の子とツアーで少し話せた(笑)

・アユタヤーは電車で格安で行けて,現地での足も自転車があったので観光しやすかった.

・カンチャナブリーではかなり奥地に行けたので,非日常が味わえた.

 

〇よくなかったこと

・ドムアンで入国にめちゃくちゃ時間がかかった.

・タクシーがぼったくり.ぼったくり価格が通常料金の10倍とか.タクシーは一度も乗らなかった.

トゥクトゥクも高い.

・GWのバンコクは暑すぎる.慣れていない初日は倒れそうになった.

バンコクの王宮付近は先頭に旗持った中国人ツアー客ばかりで,どこも激混みで秩序がなってなかった.

バンコクの王宮付近は電車ではいけないこと.

・さすがにローカルバスは乗るのが難しいこと(しょうがないが.)

・気軽にいつでもシャワーを浴びられる施設がない(これはどこもそうだが)

・ゴーゴーバーで不快な思いをした.相手してくれた嬢には金ひったくられたし,ひたすらパコパコのジェスチャーしながらホテルホテルしか言わなくて下品だった.

・腹を壊した.

・安かったが,エアコンなしの部屋はきつかった.

・犬が怖い.すごく怖い.ほんと怖い.震える.キラい.

・50バーツと500バーツが似ている気がした.

地球の歩き方が分厚い(笑).

・湿っていて,洗濯物がなかなか乾かない.

・カードが使えない宿が多い.

 

〇反省点

SIMカードを買うときはちゃんと期間を確かめるべきであった.ネットを使えないことで,道を間違えキャンプする羽目になった.(それはそれでよかったが)

・grabやuberを使いこなせればもう少し旅が楽になったと思った.

・タイ人は一切チップを要求しない.感謝の気持ちを伝えるために,飴ちゃん程度は持参したほうがいいと思った.

・ボケっと路地裏に入ったのが,犬に襲われた原因だった.気を付けるべきだった.

・無理やり手を引かれて入ったゴーゴーバーにはいくべきではなかった.ちゃんと調べてから行くべき.

・せっかく夜行バスでチェンマイ行ったのならば,ローカルバスでスコータイなどの都市を回ってゆっくり帰ってくるもよかった.

・パスポートはパスポートカバーに入れたほうがいい.汗でへなへなになる.

 

〇学習したこと

・経由便の航空券は途中で降りてはいけないし,途中で乗ってはいけない.

・GWの航空券は海外サイトでとった方がよい.行きの航空券を予約した国内会社の阪神交通社はGW機関全く連絡が取れなかった.一方帰りの航空券のTrip.comは連休中も連絡が取れたため,帰りの航空券をキャンセルし,しかもテロの影響で全額返金いただけた.本当に助かった.ちゃんと日本語受付があるのが素晴らしい.

・タイライオンエア乗る前は墜落したし,よく遅れるみたいなので,期待していなかったが今まで乗ったLCCで一番良かったかもしれない.ディスプレイ付いていた.

・クレカのキャッシングがめちゃくちゃ便利.両替よりいいんじゃないか.

・メモ用紙とペンは持っていくと便利.言葉だけでは通じないものもある.タクシーの運ちゃんに見せればすぐにわかるし,逆に教えてもらえることもある.

・東南アジアはトイレットペーパーを持参すべき.あと,小さい袋も.今回すごく役に立った.

・なぜかアユタヤーのツアー客の日本人だらけだった.

・タイでも宿もツアーも現地調達で十分.

・ローカルバスでも乗ってしまえば,料金回収係の人がいるから払いそびれることはないし,わからなくても何とかなる.

・ドムアンからバンコク市街までは絶対にバスで行ったほうがお得.バスはインフォメーションの女性が教えてくれる.かわいいインフォメーションの女性と話せるし,一石二鳥(笑).

・やっぱり暇な時間が多くなるので,本は数冊持って行ったほうがよい.

地球の歩き方に書いていないことは現地の人に聞くのもよいが,日本人のブログに結構いい情報が上がっていたりする.日本人なら考えることはほぼ一緒なので参考になる.

・泰緬鉄道は戦時中に日本兵がひどい環境で外国人捕虜を使って作った死の鉄道.恐ろしい数の墓が,カンチャナブリーにある.日本人に非常にかかわりがあるところであるのに,カンチャナブリーには日本人がほとんどいないし自分も初めて知った.もっと日本人も行くべきだ.

 

〇ほかに行きたかったところ

・首長族の村(チェンマイの奥)

・スコータイ

・スリーパゴダパス(カンチャナブリーの奥)

・タイの東の方(クメール遺跡群を見たかった.)

アンコールワットバンコクから行くのも選択肢にあった.)

 

以上

GW旅行inタイ12~さらばカンチャナブリーの人々,タイランド~

5月6日(月)

8時ごろ 起床

確かこの日は早朝から起きていたが,下痢でトイレに行ったり寝たりを繰り返していたので,正式に行動を開始したのはこのあたりの時間ではなかっただろうか.

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テントの中から.

朝の公園は静かだ.誰もいない.なんでこんなところでキャンプしてるんだ(笑).昨日は人がたくさんいてあまり動かないでじっとしていたが,朝は人がないのでトイレをよくよく見てみると簡易シャワーが付いていたのでシャワーを浴びる.昨日は,考えてみたら灼熱で死ぬほど汗をかいたにもかかわらず,シャワーに入っていなかった.

ちなみに,こんなにトイレが近くにあったにもかかわらず猛烈な便意に,座るために足を開いた瞬間便座にほんの一滴(下痢だから)漏らしてしまったのは一生の不覚.Tと同レベルではないか.

 

8時30過ぎ キャンプ出発

テントはそのままでよいということで,預けてあったパスポートだけ受け取りに公園本部へ.昨日のお姉さんはいなくて残念だった.Wi-fiを借りるために少しだけ,図々しく居座る.今度はちゃんと,地図のダウンロードを済ませる.12時55分ナムトック駅発の電車を目指し公園を出発する.今日は何としても電車に乗ってバンコクに帰らなくてはいけない.

朝飯は食うところがなかったので,水だけで我慢.夕飯と朝飯を連続で抜くなんてハングリー精神の自分からしたら初めてだ.使い方違うか(笑).

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行きにトゥクトゥクで運ばれたところまで行くが,トゥクトゥクはいない.今思えばインフォメーションセンターで呼んでもらえばよかったのだが,まじかーとか思いながら歩くことに.多分,歩いても1時間はしないだろうと.

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旅の基本は歩き!ひたすら公園内の森の中を歩く.

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The World War Ⅱ Memorial Railway Station

Saiyok National Park Thailand

こんなところにも泰緬鉄道の後が.

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この枕木は当時のもの?

誰もいない泰緬鉄道跡地を見学してたら,昨日のトゥクトゥクのおっちゃんが通過.こちらに気が付き手を振ってくれた.手を振ってないで乗せてくれ(笑).

さらに歩くと公園入口

.料金を支払ったところだ.路肩で休む人たち(スタッフかな)とその人たちが飼っている犬がこちらを見る.犬が激しくこちらにほえている.ビビっているが,それを見せちゃいけないので平然と歩く.それに今回はほかに人がいたし,犬は一匹だ.タイ人たちが,吠える犬に向かって,やめなさいみたいな感じで静止してくれている.ありがたい.Thank you. と気持ち頭を下げる.少し心拍数が上がったが,特に問題なくその場を通り過ぎる.

その少しあと,後ろから来たバイクが自分の前で止まる.さっきのスタッフだ.炎天下の中,歩いていた自分を哀れに思って数人いたスタッフの誰かが乗せてあげなよって言ってくれたんだろう.若いスタッフのお兄さんが運転するバイクに乗り,バス停 まで行った.チップを払おうかと思ったが,すごく野暮な感じがしたのでやめた.やっぱり飴ちゃんを持ち歩くべきだ(笑).フィリピンとかほかの東南アジアに行くと,こういうことの後に必ずチップの要求があるから,タイに来た当初は身構えたが,タイではそんなことがない.ミャンマーもそうだったがなんて心の豊かな国なんだ.

 

9時30分 バス停着

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バス停から公園方向を撮影.立ってバスを待っていると,近くにいた地元のおじさんが,

バス待ってんの?ここに座って待ってなよ.

的なことを言ってくれる.こうして椅子に座りながら1時間に1本のバスを待つ.優しいおっさんだ.善意の塊だ(笑).バスを待つ人はやはり俺一人.

 

待っている間に,さっきのトゥクトゥクのおっさんが,写真奥の公園側から現れる.相変わらず手前の道路を渡るタイミングがつかめず,なかなか渡れていないところがかわいい.

バスは15分程で来た気がする.ラッキーだ.そしてなんと,さっき座っていいよって言ってくれたおっちゃんがバスまで止めてくれた.善意の塊すぎて,おせっかいに感じるほど.

 

バスに乗ると,料金係のおばちゃんが嬉しそうに”あらっ!”って反応をする.一瞬間があったが俺も”おおっ”て.昨日ここまで運んでくれたおばちゃんだった(笑).昨日終点まで行って今日折り返してきたようだ.ナムトック駅って言っても相変わらずおばちゃんには伝わらない.おばちゃんが助け舟を出した英語が話せるおばさんにも伝わらなかったのでしょうがなく,サイヨークノーイウォーターフォールに行くことに.イヌコワイ.

 

10時10分 サイヨークノーイウォーターフォール

目的地に近づくと,さっき英語で通訳してくれたおばちゃんがもうすぐだと教えてくれた.タイの特にカンチャナブリーの人はビビるぐらい優しい.こんな感じでやっとのことで昨日からずっと目指してたサイヨークノーイウォーターフォールに着いた.一安心.犬怖いけど(笑)

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サイヨークノーイウォーターフォール.水量の少ない千葉の養老渓谷の粟又の滝みたいだ(笑).バス停から5分程度のすぐにある.昨日行ったサイヨークヤイウォーターフォールと比べたら立派な気がした.なんで昨日の公園は有料でここは無料なんだ(笑).昨日の公園と同じようにここでもタイ人たちは川で泳いでいた.涼しそう.

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敷地内には,泰緬鉄道の汽車のレプリカがある.ここも崖を切り崩して作ったようだ.現在は写真撮影した箇所がバンコクから続いているレールの終点になっている.

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Nam Tok Sai Yok Noi Station.現在泰緬鉄道はナムトック駅が終点ってことになっているが,土日だけここまで電車が来るようであった.

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赤い花?が美しい.このまま線路上をまっすぐ行くと,20分ぐらいでナムトック駅にたどり着くらしい.ただし,この先は他人のブログによると野犬の群れがいるようで,絶対に行かないと決めていた(笑).

 

サイヨークノーイウォーターフォールと道路を挟んで反対側には駐車所と屋台街があった.下痢は大分落ち着いていたのと,昨日から飯をずっと食っていなかったのもあって,20時間ぶりぐらいにご飯を食べることに.

歩いて探していると,いい雰囲気のお店が.店主の優しそうなおっさんが,タイ語でいらっしゃいませみたいなことを言っているので,メニューを見る前に,食べ物ありますかって聞くけど,ここはコーヒーショップだから食べ物はないんですと.すごくいいおじさんで,わざわざ何が食べたいの?って聞いてくれて,麺が食べたいなって言ったら,麺ならこのまままっすぐ行ったところがおいしくておすすめです.と教えてくれたのでそのまままっすぐ歩いてお店を目指した.そのおっさんが言っていたところかはわからないが,ご飯屋さんに入って久々の飯を食べる.

 

10時30分 ブランチ

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どんなんだったか覚えてないけど,肉がたくさん入ってておいしい麺だった!大満足.

 

せっかくだし,お店紹介してくれたおっさんのところでコーヒーを飲む.どんなんがいい?って聞かれるがよくわからないのでwhat you recomendを飲みたいって言ったら,甘いのがいいか,強いのがいいかって色々聞いて,おすすめのやつを作ってくれた.おっさんが言うにはかなり強めのコーヒーを作ったってことであったが普通のおいしいコーヒーだった.後から知ったが日本人はカフェイン耐性がヨーロッパ人よりあるらしい(ほんとなのか?)

コーヒー飲みながらおっさんと雑談する.パタヤ出身らしい.タイの国内いろいろなところに住みカンチャナブリーに定住したようだ.おっさんとは言え,30後半から40前半ぐらいだと思う.がっしりしたワイルドな見た目だけど,めちゃくちゃ声がよくて紳士なおっさんだった.前に話した日本人はバイクで旅行してたっておっさんが言っていた.おっさんにナムトック駅の行き方を聞いて,コーヒー店を後にする.多分,11時過ぎぐらい.

 

おっさんが言うにはバス停の前にソンテオが止まっていてそれに乗ってナムトック駅に行くらしい.ソンテオのおっさんにナムトック駅に行くか話しかけるが,英語が喋れないのか,そこで待て的なジェスチャーされる.ただ,いつになっても出発する気配はなく,時刻は11時30分ぐらいで12時55分の電車まで時間はたくさんあるのだが,少し焦る.今日には確実にバンコクについて,飛行機に乗らなくてはいけないからだ.ソンテオのおっさんに聞いても仕方ないのでしょうがなくナムトック駅まで歩くことに.線路上を歩くと犬がいるらしいので,カンチャナブリーからまで続く大通り沿いを歩くことに.車ばかり通っている大通りで人なんか歩いてないから交通的にも怖いし,本当に犬が出ない保証はないのでビビったが,せっかちで待てないからしょうがない.

 

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しばらくカンチャナブリーに向けて歩くと,ナムトック駅の方向を示す看板が.

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看板通りに進むと,ものすごくローカルな街並み.今にも犬が出てきそうで常に緊張状態(笑).ほんと犬トラウマ.そしてナムトック駅周辺何もないな.これは行きも帰りも電車だとナムトック駅ですることなくて時間持て余すだろうなと思う.

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駅前の駐車場.だだっ広い.駅前のトイレで一応,大を済ませる.有料のトイレで少年にチップを払った.

 

12時00分

ナムトック駅着.サイヨークノーイウォーターフォールからは歩いて20分程度だった気がする.恐れていた野犬には会わずにナムトック駅に着くことができた.切符を買うために駅に入る.駅の窓口には切符は何分前からだったかは忘れたが,まだ売り出していなかったので,駅のベンチで待つことに.今更ながら又吉の火花を読む.

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切符が買える時間になると 窓口が開き人が並びだしたので,それに合わせて並ぶ.無事に切符が手に入ったところで再度読書.隣のやつがやたらこちらを見ている気がして横を見ると,隣の同い年ぐらいのタイ人がやはりこっちを見ていて,ニコっといい表情をした.そして,日本人ですか?みたいな感じで英語で聞いてくる.そうですよって答えると嬉しそうに,僕は三菱自動車で働いているんですよって言ってくる.東南アジア特有の怪しいやつではなく,ただの親日家だった(笑).友達とカンチャナブリーを観光している2人組だった.話しかけてきた人はすごく優しそうな顔をしており英語が堪能であったが,もう一人はどうやら英語はしゃべれないような感じであった.もう一人の方は,少し髪を茶色に染めており,黒いマスクをしていて,言っちゃいけないが,中学生のヤンキーみたいであった.二人ともいい人そうであるのでせっかくだから電車が来るまで少し話すことに.三菱自動車の彼は日本にも来たことがあるらしく,英語も堪能でのあるのできっとエリートなんだと思う.しばらく話していると電車がホームについて放送が流れたので,みんな待合室からホームへと移動した.

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電車に乗る人々.もちろんエアコンなどない窓全開の電車.


特にお互い合わせていたわけではないが,ホームでも同じところで待っていたため,さっきの二人組とは電車でも隣の席に座ることに.話していると,彼らが今年28歳で自分より1つ年が上であることが分かった.二人ともアラサーか.そうは見えん.英語が話せない方のヤンキー風君が来月日本に旅行に行くってことであったので,困ったら連絡してねって連絡先を紙に書いて渡しておいた.

電車は灼熱のカンチャナブリーの草原を走る.途中,切り立った崖のすれすれの桟橋上を進む個所がある.後で名前を知ったが,タム・クラセー桟橋道(Thamkrasae Bridge)というところでここを通るところでスピードを落としていく.

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桟橋が写真中央に映る.走っている個所も桟橋である.

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ひえー.さすがにこれは,普通の速度で突っ込んだら事故だ.

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反対側.すぐ目の前が崖だ.

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みんなめっちゃ写真撮ってる.楽しい電車だ(笑).

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この辺りは宿泊施設もあるようだ.すぐそばを欧米人が歩いている.地球の歩き方や日本のサイトにはあまり書いていなかったが,カンチャナブリーまで行って泰緬鉄道に乗るならここで途中で降りて1泊ってのもいいな.

桟橋道を過ぎ,電車は走る.ひた,草原を走る.隣のタイ人と話をする.

タイ人 今日はどうするのって.

自分 実は今日が最後で今日の夜発の便で日本に帰るんだよと.

タ そうなんだ.いまから僕らもバンコクに行くんだよ.一緒に行く?

自 うーん.電車でトンブリーまで行くんだけど.君はどういくの?

タ カンチャナブリーで降りて,バスで行く.

自 そうかー.電車で行きたいからやめとくね.誘ってくれてありがとう.

タ わかったよ.ところで,ドンムアン空港スワナプーム空港

自 ドムアンだよ.トンブリー駅からドムアンってどう行くの?

タ タクシーで行くと高いから,これこれこうやって…

自 ???

タ (笑).わかった.さっきの紙ちょうだい.

自 お願いします(笑).

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これがトンブリー駅から,ドムアンの行き方らしい.ほんとはカオサン通り寄ってからドムアン行く予定だったから(うまく伝えられなかった.),この通りには行けなかったんだけど,書いてくれたのが嬉しくて,大切に取ってあります.ありがとう.

電車はいよいよ,昨日行ったカオプーン洞穴周辺を過ぎ,クウェー川鉄橋に差し掛かり再度速度を落とす.

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クウェー川鉄橋.橋の上から見る景色と,電車から見る景色もまた違うものだ.窓のすぐ近くで観光客が写真を撮っている.

クウェー川鉄橋を過ぎるとすぐにカンチャナブリー駅だ.ナムトックからここまで一緒に来たタイ人とのお別れが近づいてきた.最後は彼らとは一緒に写真撮り,Lineの交換をして(タイ人はLineをしている),カンチャナブリー駅で別れた.電車を降りてしまってからも,ずっとこっちを見て手を振っていたのが印象的だった.なんていい人たちなんだ.

(後日,ヤンキー風君から日本に来ていると連絡来ました.うれしくて長文を送るのだが,ヤンキー風君から送られてきたのはどこでとったか不明の写真と,Thank you だけだった(笑).ちょうど梅雨の時期だったから日本旅行楽しめたか,不安.もし個人旅行で来るならいろいろと世話してあげたい.)

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さらばカンチャナブリー.ほんといい町だった.犬以外.

 

タイ人2名と別れてからも電車は進む.暇なので火花を再開することに.尊敬する神谷さんが,どんどん,落ちていくのが悲しい.

途中,隣に座ったおばちゃんに話しかけられる.

Where are you going?

って聞かれたからトンブリー駅って答えたのに,

No, No I'm Thailand , You?

ジェスチャーで(笑).そーゆうことね.Japanと答えると,なんか,飴くれた(笑).大阪か!

袋を開けて,自分の口に入れるジェスチャーをして食べ方を教えてくれた.そりゃあ飴の食べ方ぐらいはわかっているが,教えてくれてうれしい.いきなり電車にいたおばちゃんが,母国語じゃない英語で話しかけてくるってすごいな.日本だったらありえないと感じる.日本のおばちゃんが外国人につたなくても英語で話しかけるって状況が.

 

考えてみたら,ナムトックからトンブリーまでは5時間だ.最後の方はさすがに飽きてきた(笑).最初から乗っていた人なんか,俺だけかもしれない.暑い.カンチャナブリーからエアコン付きのバスにすればよかった(笑).なんで彼らがカンチャナブリーで乗り換えたか今になって分かった.(暑さのおかげで下痢が再発しなかったのかもしれないが...)

トンブリー駅に着いたことは日も傾きかけていた.夕暮れのバンコク.なんかすごく素敵だ.

 

18時30分ぐらい(写真の時刻がばぐっててあっているかわからない.)

トンブリー駅着

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 バンコクの西側にあるトンブリー駅.多くの国民が,国王を祝うため国王のイメージカラーの黄色の服を着ている.

駅から出て,カオサンへ行く方法を考える.結局めんどくさいからタクシーかトゥクトゥクになるんだけど.タクシーに声をかけると500バーツとかいうぼったくり金額を伝えてくる.これに乗る気はない.こーゆう観光客が集まるところにあほみたいなぼったくり金額を提示してくる運転手はもう折れないので交渉の余地がない.例え,自分が乗らなくても,他の人が500バーツで乗ってしまうことを知っているのだろう.次にトゥクトゥクの運ちゃんに声をかける.150バーツだと.やはり高い.もう一人に声をかけるが,全員同じ金額を言ってくる.グルだ.そのおっちゃん曰く,カオサン通りに行くまでは,大回りして橋を通過しなくてはいけないから,お金がかかるのだと.いやー地球の歩き方には,トゥクトゥクはそんなに高くないって書いてあるぞ.しかも,なんでアユタヤまで電車で40バーツで行けるのに,ちょいと移動するだけで150バーツもかかるのか.やけくそで説得したら100バーツまでまけてくれたので,おっちゃんのトゥクトゥクに乗ることに.

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チャオプラヤー川の夕暮れ.奥にちょこんと見えるのがワットアルンだそうだ.おっちゃんがわざわざゆっくり運転してくれた.ワットアルンを見るのは夕暮れが一番いいらしい.しばらく進むと,交通整理につかまる.大規模に交通規制しており,どうやら国王が通るようであった.

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交通整理の先頭になってしまった(笑).10分ぐらいすると,いくつかの車が正面の通りを横切り,それに続き高級そうな車が,通りを横切った.写真撮影しようとしたんだが,トゥクトゥクのおっさんに制止させられた.確かに国王を撮影しようだなんて失礼かもしれない.反省.あと制止してくれたおっさんに感謝.国王の車が行くと,交通規制が解除され,カオサン通りへ.

なんだかんだ言って45分ぐらい乗せてもらったこと,写真撮ろうとしたらそれとなく速度を落としてくれたこと,国王の写真を撮ろうとしたときに注意してくれたこと,国王が即位されたこと,これらを考えて,最後に国王への敬意と,あなたへのチップだと言って,結局最初に提示された150バーツ(100バーツ(合意した運転料金)+50バーツ(敬意とチップ))払った.おっちゃんは嬉しそうに握手を求めてきたので握手して別れる.

(ただし後で地図を見るとどう見ても,トンブリー駅からカオサンまで南側の通りを通っていくのは遠回りなんだよな.国王の移動のために,交通規制があったのか.まぁメータータクシーじゃないからあえて遠回りなんてしないと思うんだけど)

 

♪トランジットインタイランド

 サルたちが群れるカオサン通り

 微笑み返した少年少女

 盲目のシンガー

 

カオサンではとりあえずマッサージ屋へ.チェンマイのマッサージ価格に慣れてて,1時間300バーツは高い!ってマッサージ屋のおばちゃんに値下げ交渉したが失敗.ほかのところを回って,これがカオサンの相場なのかとあきらめがつき,さっきのおばちゃんにごめんよって気持ちで,さっきの店でマッサージを受けることに.1時間って言ったのに,30分で終わる.ぼったくりかと思ったが,30分の料金を請求される.マッサージ師の勘違いかぁ...今更30分プラスって言うのもあれなのでおとなしく退散.店出る前に,Wi-Fiだけ借りる.ちょっとだけここにいさせてくれって言うと怪しい顔をされ,嫌がられるが5分だけ...と言って居座ることに.わしはカオサンからドムアンに行かなきゃいけないんじゃい.安く.

ドムアンへの行き方を調べ外に出ると,さっきの呼び込みのおばちゃんが,

あれ?1時間じゃなくていいの?30分しか経ってないわよと.

おれは,

いや,1時間だと思ってたんだけど...まぁいいですわ.

みたいなことを言い,店を後にする.普通にそうやって覚えててそしてそれを気にかけてくれるタイ人ほんとにやさしい.

 カオサン通りで飯を済ませる.大好きな空芯菜炒めを食べ納めする.(空芯菜炒めは中華料理か(笑))トイレを借りて店を出て,先ほどのWi-Fiで調べさせてもらったカオサン通りの近くのバス乗り場へ.

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覚えていないけど,多分上の看板のA4バスかな.待っていると,バイタクの兄ちゃんが,どこへ行くんだいと声をかけてくる.

ドムアンだというと,

今日は国王のパレードがあるから,A4バスは通っていない.バイタクなら300バーツで行くよと.

いや,たけーしバイタクでドムアンなんて長距離行きたくないし,それにほかのバスは走ってるのに,なんでドムアン行きだけないんじゃと,冷静に思えたので,俺はここで待つ.と宣言をしバイタクの兄ちゃんを振り払う.

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しばらく待っていると,なぞのチャリンコ集団が現れる.国王のイメージカラー黄色の服を着て,疾走する謎の集団.ちょっと怖い(笑).

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それにしても,国王の即位がありタイはお祭り騒ぎだ.すげーイルミネーション.日本の天皇即位とは国の盛り上がり方が違う.

またしばらく待っていると今度は日本人に話しかけられる.彼もどうやらドムアンに行くらしく,俺と同じようにバイタクの兄ちゃんにバスがないと嘘をつかれたそうである.彼と話をするうちに,ドムアン行きのバスはやってきた.いい人が多いと感じたタイ人に最終日に初めて嘘つかれた気がした.

バス内はエアコンが付いてて快適である.日本人の彼は自分より,5つぐらい年下の20代前半で,高校を中退して社会人やっているという不思議な人であった.昔,親の都合で海外に住んでいたため英語がペラペラでいろんな国を旅行しているそう.タイは特に好きで普通の週末に無理してくるらしい(笑).彼におすすめの海外を聞いたらインドがいいって言っていたが,俺にはまだ難易度が高いと感じる.インドに行けるだけの会話,旅行,生活スキルを身に着けたい.

ドムアンに着いてからはまだ時間があったので,彼と一杯やった.一杯やった後は喫煙所に行った.普段は吸わないが,たまには吸ってもよい.彼はライターを持っていなくて喫煙所にいる韓国人に火をもらっていた.そしてカムサハムニダと.すごいコミュ力だ.2本目の火はインド人にもらった.彼はインドの話でその人と盛り上がっていた.俺ももっと英語ができれば...というか勇気がないだけだな.なんか俺までインド人にお菓子もらってありがたく,いただき,日本人の彼とは一応連絡先を交換して別れた.俺の飛行機の時間は深夜でまだ時間があったので,空港のシャワー室に行きシャワーを浴びる.

泰緬鉄道でドムアンの行き方を教えてくれたタイ人には,一応おかげさまで到着したと連絡する.

ノックスクートのチェックインを受け,直行便で日本へ帰る.

 

座席に座ると,隣の台湾人?の女性が連れの人とチェックインを別々にやったせいで席が遠くなってしまったので変わってくれませんかと,丁寧な日本語で伝えてきたので(なんであんな日本語うまいの?),もちろんですと答えて席を移動することに.連れの男性(旦那さん?)は後でわざわざ俺ところまで来て,お礼って言ってジュースをくれた.一度は断ったが,どうしてもってことなので,ありがたく受け取った.素敵なカップルだ.もし旅行なら日本を楽しんでほしい.

 

飛行機の中ではしばらく収まっていた,下痢が再発して,何度もトイレに行く.こんな時に限って,席は真ん中.隣のおねーさんが優しくてトイレ行くときは起こしてもらって構いませんよって言ってくれたが,ほんとに6時間程度の飛行で5,6回トイレに行った.すまん.

 

こうして長かったゴールデンウィークのタイ旅行が終了した.一人で行ったし,コミュ障であるが多くの人に出会い,交流ができた濃厚な旅であった.(旅行記書くのに数か月要した.)

ただ最後は下痢でしめてしまった.おれらしい.

 

f:id:yaseinoosamu:20191014161513j:plainサイヨークノーイウォーターフォール周辺

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バンコク周辺

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広域地図

 

GW旅行inタイ 完

(♪BGM いつも何度でも)