コロポックルの手帳

20代後半,独身,モテない,男が好きなことを書く.

初めての海外一人旅 ミャンマー7 ~感傷のボータタウン・パヤー~

1月3日

1月2日の大冒険の反動か,この日の午前中は正直あまり覚えていない.

 

5時30分頃 起床

6時10分頃? 宿発

撮影した写真の時間を見ると早めに出発したようだ.宿の朝飯は食べなかったと思う.

タナカを塗った宿のスタッフがかわいい.ミャンマー人の,おつりを渡すときに右手の肘に左手を添えるしぐさがすごく好きだ.なぜか,それは覚えている.

タクシーを呼んでもらい,空港を目指した.

 

6時30分頃 バガン・ニャウンウー空港着

大分前に着いた記憶がある.小さい空港だったが,早朝だというのに既に空港には人が並んでいた.

 

6時50分 チケット発券

いくつか航空会社があって,その一つだけに人が並んでいたから自分もてっきりそれなのかと思っていたが,よく見ると人がほとんど並んでいないミャンマー国営航空だった.列に並ぶことなく,チケットを発券する.

f:id:yaseinoosamu:20200503224635p:plain

まだ手荷物検査を受けることはできず,乗る飛行機がアナウンスされたら手荷物を受けてくれと言われたので,大人しく席で待つ.この時に接客してくれた男性がものすごく丁寧だった.海外の空港で不安そうな顔をしていたためか,アナウンスの時にわざわざ自分のところまで来てくれた.ありがたや.

 

手荷物検査を済まし,待合室で待っているとやたら日本人が多い.昨日のバガンの観光では一日で日本人は数人しか見なかったが,ここに来てこんなに日本人がいたのかってぐらい日本人がいた(とは言え10人程度だが).ミャンマー人はヤンゴンまではバスで行くのかな.

 

8時15分頃 搭乗

f:id:yaseinoosamu:20200503225439j:plain

小さい空港なので,待合室から直接飛行機へ移動する.f:id:yaseinoosamu:20200503225330j:plain

小型機だ.窓側の席.ミャンマー人CAはすらりとして美人だった.

 

8時30分頃 飛行機離陸

ほぼ定刻通り飛行機は離陸.チェックイン手続きの時に言われた気がしたがやはりその通りで飛行機はマンダレー,ヘーホーを経由してヤンゴンに行く.バガンの地を発った飛行機はほんの数十分程度で自分が2日前に1日かけて川下りをしたバガンマンダレー間を飛行し,降りる人だけ降りて再び出発する.バスみたいだ.今まで乗った飛行機の中で一番フットワークが軽かった.滑走路に立つと飛行機はすぐに出発した.ヘーホーは後で調べるとインレー湖の最寄りの空港だ.インレー湖はまた違ったミャンマーがあるらしい.それは,自分が愛するミャンマーの素朴な面を強調したようなものらしい.近い将来,ぜひ行って見たいものだ.ヘーホーまでは隣の席には誰もいなかったが,韓国人が乗ってきた.お互い軽く頭を下げた.韓国人とミャンマーで会ったのは初めてな気がする.ただ特に何かを話すわけではない.ヘーホーを出て食事が用意される.よく覚えていないがパンケーキみたいなものだったと思う.ヘビーだったようなことを記憶している.

 

11時30分頃 ヤンゴン空港着

空港に到着したときの記憶はなぜか残っていない.ただ,いい時間だったので町に出る前にヤンゴン空港でお昼をとることにした.

 

11時50分 昼飯

f:id:yaseinoosamu:20200503230653j:plain

これはおそらく,ミャンマーのシャン地方のシャンヌードルというやつだ.あっさり目でおいしかったような気がする.ご飯を食べ終わって,バスでヤンゴン市内へ出ようと思って,店員のお姉さんに行き方を聞いてみる.お姉さんは優しく行き方を教えてくれるが,自分がいまいち理解できない.言葉だけではオーバーゼアがどこだかわからない.そこで,お姉さんはお店の少年をわざわざ仕事中なのに派遣してくれて,その素朴で優しそうな10代後半ぐらいかな?の少年に連れられてバス乗り場へ行く.

f:id:yaseinoosamu:20200504112132j:plain

バンコクからヤンゴンに着いた時にはわからなかったが,バス乗り場はタクシー乗り場のさらに向こう側のレーンにあった.確かにオーバーゼアだ.わざわざここまで来てくれた彼にわずかながらチップを渡そうとしたが,固辞する.無理やりチップを握らせてありがとう!と言いバス乗り場で待っていると10分程かな?でバスはやってきた.これでいいのかなときょろきょろしていると,さっき別れたと思っていたその青年は何も言わず,自分の後ろでバスが来るのを待っていてくれたらしく,たまたま目が合うとジェスチャーでこれだよと教えてくれて,さらにこちらに近づき,自分の隣にいたミャンマー人に彼はスーレーパヤーまで行くからよろしくみたいなことを伝えてくれた.仕事はさぼっているが,めちゃくちゃいい人だった.感謝.

 

12時30分前 バス出発

バスに乗車すると,入り口で料金を払い席に着く.料金は一律だった気がする(地球の歩き方には500チャットと記載).タクシーの1/10ぐらいか.激安だ.バスは混んでおらず,日本のバスと雰囲気はかわらなかった.1時間後ぐらいに終点のスーレーパヤーの前で降りる.本当は途中で降りたかったが,バスに乗るとき案内してくれた彼が,同じバスに乗っていた人にスーレーパヤーと言っていたから途中で降りたら止められると思ったことと,途中で降りる方法がわからなかったからだ.とは言え,その彼もスーレーパヤーの前で降りてしまったが.

 

13時30分頃 スーレーパヤー着

ホテルに行くのも早い.やりたいことはそんなになく,やっぱりバガンと比較してもヤンゴンは暑かったので室内に行こうと思った.そこでタクシーを捕まえて,国立博物館に行った.

 

14時 National Museum着

f:id:yaseinoosamu:20200504114236j:plain

入り口で荷物を預け軽くボディチェックを受け入館する.

f:id:yaseinoosamu:20200504114400j:plain

チケット.5000K.結構広い博物館であることを考えると良心的な値段だと思う.地球の歩き方によると日本語のガイドもあるらしかったがこの時は知らず利用しなかった.

f:id:yaseinoosamu:20200504121239j:plain

地球の歩き方にもあるが,メインの展示品はライオンの玉座で1階にある.チケットにもでかでかと映っている金の玉座である.地球の歩き方によると,ここにあるものは8つあった玉座のうちイギリス軍のマンダレー攻撃の際に持ち去られた1つで,他の玉座は火事で焼失したが,この一つはイギリスにあったため難をのがれたと記載されている.ただし,パンフレットを読むと,元々9つあり(そのうち2つはほぼ同様の造りであるため異なる種類として数えると8種),博物館に展示されているのはカルカッタの博物館に展示されていたものが,1948年の独立の際に返却された.ほかの8つは第二次世界大戦で破壊されたという記載になっている.若干異なるが,こんなでかい玉座をイギリスまで持ち帰るのは不可能な気がするから,当時のイギリス領カルカッタに保管されていたということをイギリスに持ち帰ったと地球の歩き方には記載してあったのだろう.ただカルカッタでも十分おかしいと思えるくらいライオンの玉座は大きく立派で,非常に見ごたえがあった.

f:id:yaseinoosamu:20200504121436p:plain

f:id:yaseinoosamu:20200504121538j:plain

さらに進むと前日まで見てきたバガンの展示があって興味深かった.

f:id:yaseinoosamu:20200504121651j:plain

f:id:yaseinoosamu:20200504121804p:plain
f:id:yaseinoosamu:20200504121847j:plain

博物館は全体的に暗く,エアコンもあまり聞いていなかったような気がする.イメージとしては古びた小学校の校舎みたいな感じで人は少なくエスカレーターはなく,階段で上がることになる.しかもパンフレットにはFourth Floorと書いてあるが,実際は1FがGround Floorと書いてあるから確か5階だ(笑).
エンターテイメント性は皆無だからじっくりと芸術品や歴史と向き合いたい人に向いている(笑).自分はというと3階か4階に展示されていた絵画にやたら取りつかれてしまって,かなり夢中になって見ていたら閉館時間ギリギリの時間までいてしまった.なんか,日が傾くのと一緒に館内も雰囲気暗くなっていき,夕方の小学校にいて今日が終わってしまうから早く帰らなくてはと焦るような,ノスタルジックな雰囲気に襲われた.

残っていたのは自分と同じで熱心に展示品に見入っている格好からして日本人ぽい,しかも同世代ぐらいの人だった.ロンジーにアロハシャツをあわせた恰好が観光客間丸出しでしかも似合ってなくて,せっかくの日本人だったがなんか自分を見ているようで嫌になり話しかけなかった.

 

16時30分 National Museum発

宿の近くのボータタウン・パヤーをタクシーで目指した.宿はビンテージラグジュアリーヨットホテルである.最終日であるので若干豪華なところにしようと思って,Booking.comを見ていてここに即決した.定位置に固定された豪華?客船の客室をそのまま宿にしたような変わった宿であった.

 

16時45分頃 ボータタウン・パヤー着

タクシーをボータタウン周辺で降り,宿に寄る前にボータタウン・パヤーへ.ここらはボータタウンと呼ばれている.てっきり川の近くだからBoat (town)からきているもかと思っていたが違った(Botahtaung).2500年も昔にインドから釈迦の遺品を持ち帰った8人の僧侶の護衛1000人の兵士を意味するらしい.ボータタウン・パヤーはそんな2500年前の仏陀の遺品が安置されているという歴史深い仏塔だ.だから,入館料も6000Kと若干高いし,入場する際に歴史が書かれた立派なパンフレットがもらえる.

f:id:yaseinoosamu:20200504124126j:plain

入り口はミャンマー人と外人用に分かれているが,最初間違えてミャンマー人の方に行ってしまい,さすがに止められた(笑).

f:id:yaseinoosamu:20200504125845j:plain

絶賛修復中だ.ほとんど覆われていて,仏塔は頂部しか顔を出さない.それでも,跪き一心に祈る老夫婦.

f:id:yaseinoosamu:20200504142704j:plain

老夫婦の向こう側でも若い女性が祈っている.
f:id:yaseinoosamu:20200504142438j:plain

カップルが歩いている.女の子のほほのタナカがとてもかわいい.

f:id:yaseinoosamu:20200504142533j:plain

黄昏時

f:id:yaseinoosamu:20200504142815j:plain

外国人旅行客に写真を撮られてポーズを決めるかわいい赤ちゃんとほほえましく見守るお父さん.おでこのタナカはミッキーか?

f:id:yaseinoosamu:20200504142838j:plain

きらびやかな仏殿と祈る人々.

f:id:yaseinoosamu:20200504143725j:plain

夕暮れのボータタウン・パヤー.2500年以上前に起源を持つこの仏塔では今も変わらず市民による生活が送られていた.日陰で風を感じながらゆっくり過ぎる時間を感じた.

オレンジ色がかった空に浮かぶ白い雲と相まって,ここでも非常にノスタルジックな雰囲気を感じてしまう.感傷的な気持ちになるのは旅も終わりが近づいてきたからだろうか.

 

17時20分頃 ボータタウン・パヤー発

地味に楽しみにしているビンテージラグジュアリーヨットホテルに向けて出発する.ボータタウンは露店,屋台がたくさんあって賑やかだ.その人混みを縫うように歩き,ホテルに向かう.

f:id:yaseinoosamu:20200504144559j:plain

ホテルは写真に写る船だ.

 

17時30分頃 ビンテージラグジュアリーヨットホテル着

f:id:yaseinoosamu:20200504144722j:plain

めっちゃおしゃれだ(笑).窓の向こうはヤンゴン川.

f:id:yaseinoosamu:20200504144835j:plain

樽の冷蔵庫.

f:id:yaseinoosamu:20200504145016j:plain

ヤンゴン川の夕日.しばし客室の窓から見える景色にみとれた.ヤンゴンの地平線に落ちる夕日とそれを背にヤンゴン川で漁をする市民たち.昨日見ることができなかった瞬間を意図せずここで見ることが来た.

 

スマホの通知が来る.2時間30分進んでいる日本で行われている,高校の頃の部活の新年会が盛り上がっているようだ.二次会会場を探し回る酔っ払いたちのグループLine.二次会会場を押さえた連絡をする真面目な自分の同期.酔っぱらって一次会会場からはぐれたけれども二次会に行きたい先輩.高校のころから上下問わず人に恵まれた.もう卒業してから8年経つのに,メッセージを見ただけでそれぞれのやっていることがなんとなく想像できてしまう.みんな変わらない.遠いヤンゴンの地で一人ほほえましく思った.俺も行きたかったなぁなんて思いながら,既読にする.

 

18時 夕飯を求めて外へ

f:id:yaseinoosamu:20200504150900j:plain

ライトアップされているホテル.

食べられそうな屋台を探してふらふら外を歩く.ボータタウンは賑やかでいい.ボータタウン・パヤーの前あたりで入りやすそうな屋台を見つけ注文する.店のおばちゃんは英語が通じなかったが,鍋に入っている具材を指さして注文した.息子っぽい男性は英語が話せたので,ここで食べていいかと確認し,べた椅子と小さなテーブルで作られた簡易的な客席で飯を食べる.

f:id:yaseinoosamu:20200504151427j:plain

ミャンマーカレー.ボータタウンは大河沿いだから屋台にはどこも海産物が置いてあってその中でもどうしてもエビが食べたかったので,エビを入れてもらった.超美味!本当にミャンマー料理はまずいなんて言ってる人が許せない.

 

量がちょっと少なかったので,屋台で何か買っていこうとまたぷらぷら歩く.

f:id:yaseinoosamu:20200504151842j:plain

東南アジアって感じのエネルギーだ.元々こうゆうところは怖くて苦手で,出来れば夜は出歩きたくなかったのだがこの旅はそんな自分を変えてくれた.ちゃんと危険かどうかを見極めていることが大事なのだ.もちろんそのうえで出歩けない判断されるところもあるのだろうが,少なくともボータタウンの市場ではそんな雰囲気は一切感じなかった.女性も子供も出歩いている.

f:id:yaseinoosamu:20200504151844j:plain

屋台で売られる海産物.

f:id:yaseinoosamu:20200504152510j:plain

ここでは,手前に並んである商品を目の前で焼いてくれる.奥の屋台で食べてもいいが,ビールが飲みたかったのでテイクアウトすることにした.

f:id:yaseinoosamu:20200504152630j:plain

シュリンプテンプラ.テンプラが海外でも通じることを初めて知った.200円弱

f:id:yaseinoosamu:20200504152734j:plain

ビールをコンビニで買って完成.宿で一人新年会を開催!エビのテンプラには東南アジア特有の赤いソース(今調べたら”ナムチムガイ”というやつか?”シラチャーソース”か?)が付いていて甘辛で非常にうまい!

 

こうしてミャンマー最後の夜に一人で新年会を開催した.新年会でもあり,ミャンマーサヨナラ会であるとも言える.次の日は夕方の便でタイに向けて出発だ.

 

f:id:yaseinoosamu:20200504160312p:plain

一日の移動.チェンマイが近い.こう見るとミャンマーはタイと比較してかなり北にあることを実感する.

f:id:yaseinoosamu:20200504160331p:plain

ヤンゴン詳細